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順天堂大FW浮田健誠、点が取れない苦しい時期を越え…手にした「心の成長」

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苦しんだ大学2年目、心身ともに成長したFW浮田

 順調な滑り出しをみせたルーキーイヤーから一転、2年目は苦しいときを強いられた。昨季の関東大学リーグでは1年生ながら主力FWとして前線を駆け回り、計6得点を挙げた順天堂大のFW浮田健誠(2年=柏U-18)。しかし今季は開幕から8試合無得点と不振にあえいだ。

 チームメイトたちが結果を出すのを横目に、つらくとも淡々と努力を重ね、ようやく1点を生み出すと一皮剥けたストライカー。これから夏の大学日本一決定戦・総理大臣杯に挑む。昨季は準優勝に終わった全国大会、リベンジのときがやってきた。

――今期の前期リーグでは開幕から8試合無得点。厳しい前半戦でしたね。
「1年目は思い切りやれていましたが、2年目は自分の課題を見つけて、それを改善していくような課題を立てていましたが、上手くいかず。苦しくて、苦しくて、自分のなかでどんどん苦しくなっていってしまって、うまく力を発揮することができませんでした」

――メンタルの部分で辛さがあったのでは?
「そうですね、しんどかったです。自分のプレーや得意なことをする前に普通のプレーすら、まともにできていなかったので……」

――今振り返ると原因はどこにあったと感じていますか?
「思い切りの良さがなかったというか、考えすぎてしまって迫力がない動きになってしまったり、どんどん消極的なプレーにつながっていってしまったんだと思います。1年目の昨季はプレッシャーなど、何も考えずにやれていました」

――今季9試合目(流通経済大戦)でようやく点が取れたときは、堀池巧監督も『ここまで点がない状況で普通は使うのをやめるけれど、使い続けて結果を出してくれて良かった』と安心していました。
「本当に)よかったです。 点が取れない時期は使い続けてくれているありがたさもそうですけど、ちょっと自分のなかで“しんどい”というのもありました。結果として、そういう中でも出し続けてくれたことで、点をとることができたと思います」

――これだけ長い期間無得点というのはキャリアでもなかなかなかったのでは?
「そうですね、あっても5試合無得点くらいでしたし、点を取っていなくても自分のプレーは出せていたんですけど、今回は自分のプレーもできていなかったので、すごく焦りがありました」

――今季初得点を取って以降は伸び伸びとプレーしている印象でした。
「気も楽になりましたし、まず1点が取れたこと、そこが一番大きかったです。もっと思い切ってやっていいんだと、それ以降の試合に臨めました」

――そのような経験で成長した部分というのは?
「心の成長のほうが大きかったですね。今まで5試合くらい点を取れないことは本当になかったですし、周りの選手はどんどん点を取っているなかで、しんどいながらも毎日積み重ねてやり続け、最後に点が取れたというのは一番大きかったです」

――前期リーグを終えては10試合出場で1得点。前期リーグで改めて見つけた課題は?
「シンプルに自分が思い切りできるようにするには何が必要か、ポジション取りだったり、相手との距離感だったり、ボールを置く位置だったり、そういう自分の特徴を出すために何ができるかという部分です」

――順天堂大では前線に旗手怜央選手、名古新太郎選手、米田隼也選手など、実力者が揃っています。ともにプレーしていて、どのように感じていますか?
「見ていて名古くんや米田くんは、すごいプレーをしますし、常に横に(同級生の旗手がいて)強い刺激があるので、負けないようにという気持ちは常にあります。でもやっぱり巧いなというのはすごく思いますね」

――U-19日本代表やユニバーシアード日本代表にも選出されている旗手選手は同級生であり、ライバルでもありますね。
「最初の頃は正直“なんで同じ学校になってしまったのかな”とちょっと思ったりもしていたんですけど(笑) もし違う学校だったら、その存在が遠くて、今ほど刺激がない環境だったかなと思うので、今となっては毎日隣にいるのは、すごくいい環境だと思います」

――後期リーグへ向け
「とにかく去年を越えるのが目標だったのですが、今はまだ1点。昨年を越える7点を取るには後期で6点は取らないといけない。とにかく去年よりは取りたいです」

――後期開幕の前には夏の大学日本一決定戦である総理大臣杯が控えています。準優勝だった前回大会を振り返って。
「総理大臣杯では1回戦で点を取ったんですけど、そのあとは取れず。シュート数自体も少なくて、それでも横にいるレオ(旗手)が点を取っていて……というのは心の持ち方は難しかったです。決勝もそのまま引きずってしまいました。チームが優勝できず、自分の結果としても喜べるものではなかったですね」

――今大会へ向けてという部分は??
「チームのなかのただ一人としているだけではなく、本当にチームを引っ張っていけるように、常に得点を取って、勝ち上がらせる力になりたいです」

――目標は“プロになること”ですが、古巣・柏レイソルへ対しての想いはどうでしょう?
「やっぱりプロになってレイソルに戻れたらいいなとは思いますし、地元なのでいいと思います」

――初めて柏の試合を観戦したときのこと、覚えていますか?
「小学3年生くらいのとき、従兄弟と一緒に見に行ったのが日立台(日立柏サッカー場)でした。バックスタンドの最前列で試合を見て、思った以上にめちゃくちゃ選手と近くて、そのときはポポ選手やフランサ選手がいて、もう別の世界だなと、すごいなと思いました」

――柏の下部組織に入ったのは高校生になってからですね。
「地元の千葉県鎌ヶ谷のミナトSCというチームでやっていたんですけど、柏の下部はU-18からです。小学生のときに実際に見たチーム、そんなところでやれるとは思っていなかったですね」

――柏U-18の一員として、初めてエンブレムの入ったウェアを着たときは覚えていますか?
「初めて練習着を着たときは、本当に嬉しくて、本当に……。電車とかそういうところで着るのも、街を歩くのも嬉しかったです。自慢げに歩いていた? そうですね、かなりそういう感じで歩いていたと思います(笑)」

――柏U-18で頭角を現しましたがトップ昇格はならず、でした。当時を振り返って。
「夏のクラブユース選手権(U-18)のあと、トップ昇格か見送りかを判断されるので、自分は夏前まではトップ昇格する可能性があったんですけど、夏前から失速してしまって、そこで“今回は見送る”と言われました」

「失速していたので“そうだよな”と思ったんですけど。でもは“昇格あるかな”と期待していた自分も少しいたので、結構落ち込みました。3日間くらいは家にいました。あまり外に出なかったですね(苦笑)」

―吹っ切れたきっかけは?
「オフが終わり、練習が始まったこともありましたし、大学の練習について話を聞く機会があったので、そういうので徐々に吹っ切れました。大学からプロへいく道もあるんだと考えられるようになっていきました」

――柏U-18時代にはアウェーでのACLグループリーグ最終節のビン・ズオン戦に出場しています。当時を振り返って。
「緊張というよりも、プロの選手が1試合にかける覚悟を目の当たりにして、刺激を受けました。そのとき、普段出場機会の少ないGK稲田康志さんがスタメンでしたが、人生を懸けている意気込みを感じました。自分自身も試合に出たら、何かを残してやろうと思っていたんですけど。シュートも打てずに終わってしまったので、もったいなかったと思います」

――今改めて、もっとああしておけばという部分はありますか?
「もっとガツガツと、そのときには“この試合にかけてアピールする”と頭では理解していたんですけど、もっとできたと思います。もっともっとできたと。本当にピッチに立てたのは短い時間だったので走り回って、シュートも打てていれば……とは思います」

――柏U-18の同級生であるGK滝本晴彦(柏)とMF安西海斗(山形)が一足先にトップ昇格を果たし、プロとして戦っていますが、どう見ていますか?
「安西と滝本と同じ学年なんですが、プロなんだな……と。テレビなどで見るとやっぱりすごいなと思います。悔しい思いもありますし、頑張ってほしいなという思いもあります」

――自分は大学で4年間を過ごす中、もうプロの世界でやっている同級生もいる状況。焦りは感じますか?
「最初は(彼らは)プロの試合に出て、自分は大学で勉強してという差に焦りもありました。今はこっちでしっかりと勉強をして、出来ることをやって。そしてサッカーも出来ているので、そんなに焦りはないです」

――今後の大きな目標は?
「とにかくプロになることです。本当に安定した得点力、決定力というか、コンスタントの点を取り続けることが必要かなと思います。一番目立つことは点を取ることなので。点を取って、誰よりも目立つことが大事かなと思っています」

――今回履かれたスパイク『NEMEZIZ(ネメシス)』の履き心地はいかがですか?
「紐を結ばなくてもいいくらいにフィットしていて、安定していますね」

――スパイクを着用するにあたって重要視する部分はありますか?
「フィット感ですね。あとは裏のポイントの安定感です。フィット感がいいと細かい動きをするとき、空きがあると少し靴のなかでずれてしまったりしますけど、このスパイクはずれがないです。あと重要視するのは、シュートを打つときに爪先までしっかりフィットしていると、感覚的には落ち着いてしっかり蹴ることができる印象があります」

――ソックスタイプのスパイクへ抵抗はないですか?
「最初は慣れなかったんですけど、履いているうちにすぐに慣れて、足にも馴染んでいって、今では安心感や安定感があります。かかとも泳がずに靴擦れとかもしないのでいいです。本当に履きやすいです」

――色などへのこだわりは?
「特にないですね。派手すぎるのはちょっと……という感じで(笑) 履きやすさを一番重視しています」

――最後に総理大臣杯、後期リーグも控える今後へ向けて。
「去年の悔しさもあるので、それはチームみんなそうですし、個人としてもそうです。去年は本当に満足できる内容ではなかったので、しっかりと点を取って総理大臣杯優勝して、後期リーグにつなげていきたいと思います」



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