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[Rookie League]帝京三を1-0撃破の矢板中央が逆転でプレーオフ進出。2年連続の全国出場へ前進

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矢板中央高が3位に食い込んだ

[9.2 Rookie League A Group第9節 帝京三高 0-1 矢板中央高 時之栖うさぎ島G]

 関東・静岡の強豪18校の1年生が90分間ゲームのリーグ戦で勝利と将来へ向けた強化を目指す「2017 Rookie League」は2日、最終節を行い、A Groupの矢板中央高(栃木)対帝京三高(山梨)戦はFW加藤蒼大の決勝点によって矢板中央が1-0で勝利。3位へ浮上した矢板中央は3日にU16全国交流大会出場を懸けたプレーオフの1回戦でB Group優勝の鹿島学園高(茨城)と戦う。

 前節まで3位だった市立船橋高が終了間際の連続失点で逆転負け。勝ち点で並んでいた前橋育英高もラストプレーの失点で追いつかれて引き分けと矢板中央には幸運もあった。だが、最終節の勝利でライバルたちにプレッシャーを掛けていたチームは昨年に続いて堂々の3位。プレーオフを勝ち抜いた昨年に続くU16全国出場へ一歩前進した。

 序盤は相手FWのスピードが想定していた以上に速く、苦戦を強いられた。8月に3勝し、引き分け以上で自力でのA Group残留が決まる帝京三はFW望月翔生の突破からMF内山航太が決定的なシュートを放ったほか、FW星野佑弥の推進力を活かした仕掛け、一発で局面を変えるCB渡邊春斗の左足キック、また左SB川崎一世がワンツーで左サイドを切り崩すなど多彩な攻撃を見せる。

 だが、矢板中央は中盤で身体を張っていたMF野澤元らが集中した守りを見せて得点を許さない。そして切り替えの速い攻撃で対抗。右サイドの突破口、FW五味田修都のアグレッシブな仕掛けやキープ力高いFW久永武蔵らがゴールへ迫った。

 相手FWのスピードにも慣れ、またセカンドボールを回収する回数を増やした矢板中央は後半6分、抜け出した加藤が先制点を叩き出す。対する帝京三はパワーを持って相手ゴールをこじ開けようとしたが、長江皓亮鈴木拓の両CBやGK溝口陽日中心に最後まで1点を守った矢板中央が1-0で勝った。
 
 帝京三は敗れたものの、7位で残留決定。森山圭司コーチはこの結果を前向きに繋げることを期待していた。一方、矢板中央の野澤は9試合を振り返り、「タフな試合が多くて、栃木県では体験できないような試合が多くて、それで最初は負けたりしたんですけど、チームメートと立て直すことができて、とても充実したリーグ戦でした」とコメント。そして、「先輩たちのように、自分たちもそうならないといけないと思っていた」と口にしたとおりに、全国トップレベルの強豪揃う「Rookie League」を勝ち抜いて全国大会出場への可能性を繋いだ。矢板中央は「充実したリーグ戦」の後に最大2試合経験できる、一発勝負のプレーオフでまた個人、チームとして成長する。

(取材・文 吉田太郎)
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