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[MOM2209]日大藤沢MF成定真生也(1年)_目立たなくても欠かせない存在が“優勝決定戦”で決勝点

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日大藤沢高MF成定真生也(右)は決勝点を決めた

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.2 Rookie League A Group第9節 帝京高 1-3 日大藤沢高 時之栖うさぎ島G]

 自身の武器について「チームのために走るところ。技術とかじゃなくて、チームのためにできるところ」と言い切る。そのMF成定真生也(1年)が日大藤沢高にとって“優勝決定戦”となった帝京高戦で、決勝ゴールを決めた。

 勝てば自力での優勝決定。だが、トップ下を務める成定は自分が目立とう、大きな仕事をしてやろうというよりも、「日藤が勝って欲しかったです」という思いを持ってピッチに立ったという。そのMFはポジショニングの良さでチームの攻撃を好転させ、守備を引き締めていた。

 この日は同点に追いついて迎えた後半26分に左SB多田夢都のクロスを合わせて決勝点。冷静に自分の役割を説明するMFにとっても、このゴールの喜びは特別だった。「サイドの人が駆け上がった時はゴール前に絶対に走り込もうと思っていた。良いクロスを上げてもらったので合わせるだけでした」と振り返った成定は、優勝決定戦でのゴールを「嬉しいです」と素直に喜んでいた。

 大会MVPに輝いたFW布方叶夢やMF田場クリスティアンのような目立つプレーをする訳ではない。だが、チームのために走ること、小柄なために意識して磨いてきたというポジショニングはチームにとって欠かせない。進藤和真コーチはそのポジショニングの良さに加えて一瞬のスピードがあることも彼の強みに挙げる。この“優勝決定戦”でも決勝点以上に走る部分やポジショニング、切り替え速い守備でチームの勝利に貢献していた。

 次の目標はトップチームで試合に出ること。「自分がまだスタメンとして出る自信はないので、自分の出れる試合を毎試合全力でやりたい。毎日の練習が競争なので、少しずつでもアピールしていきたい」と誓った。しっかりと自己分析できているMFは先を見すぎることなく、日々努力しながら一歩一歩目標に近づいていく。

(取材・文 吉田太郎)
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