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[プレミアリーグWEST]白熱の“大阪ユースダービー”!C大阪U-18が価値ある一勝

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MF中島元彦の決勝ゴールによってセレッソ大阪U-18が競り勝った

[9.3 高円宮杯プレミアリーグWEST第11節 G大阪ユース 1-2 C大阪U-18 OFA万博フットボールセンター]

 “大阪ユースダービー”はC大阪が制す! 高校年代最高峰リーグ『高円宮杯U-18サッカーリーグ2017 プレミアリーグWEST』は3日、第11節2日目を実施。5位・ガンバ大阪ユースと4位・セレッソ大阪U-18の一戦は、前後半に1点ずつ奪ったC大阪が2-1で勝利した。

 互いの意地がかかった“大阪ダービー”は開始早々に動いた。最初のチャンスは、キックオフと同時に相手エリアへと攻め込んだC大阪。前半3分に、ゴール前に上がった浮き球をMF荒木秀太(3年)が競り合うと、DF裏にこぼれたボールをFW山田寛人(3年)が懸命に右足を伸ばして、ゴールに押し込んだ。

 順調なスタートダッシュを切ったC大阪だったが、ここからは追い風を利用し、自陣でのボール回しからロングボールと遠めからのシュートを狙ったG大阪の攻撃に苦戦。「相手に対してのプレッシャーがおろそかになった」(村田一弘監督)ことで、攻撃の中心であるアンカーのMF奥野耕平(2年)らを自由にさせてしまった結果、17分には奥野にヒヤリとするロングシュートを打たれた。

 このピンチはGK光藤諒也(3年)の好セーブによって難を逃れたが、36分にはDF岸田悠佑(3年)のロングフィードからFW原田烈志(2年)に決定機を与えるなど、危ないシーンが続いてしまう。

 C大阪は前節J3に出場したFW中島元彦(3年)や、MF有水亮(3年)が戦列に復帰。J3との兼ね合いもあってこれまで思うようなメンバーが組めなかったこともあり、この日は攻撃陣の大暴れが期待されたが、「ギクシャクしてしまった」(村田監督)とかみ合わない場面が目立った。

 先制点以降はシュートまで持ち込めなかった。それでも、後半開始と共に再び攻勢を仕掛けると、3分に「久々のプレミアリーグ。戻ってきたからには結果を残そうと考えていた」と話す中島が味方のシュートのこぼれ球をPA左で拾い、技ありのループシュートを決めた。

 リードを2点差としたものの、「調子に乗り過ぎましたね。トドメを刺さないといけなかった」と村田監督が振り返ったように、前半同様、幸先の良いスタートがチームの歯車を狂わせてしまう。

 ここからは、C大阪の心の隙を突く形で、G大阪が息を吹き返すと、J3に参戦するU-23チームからユースチームへと活躍の場を移したMF梅津克貴(3年)、DF臼井貫太(3年)が「U-23で結果を残せなかった分、ユースで“やってやろう”という思いが強く出ている」と實好礼忠監督が評するパフォーマンスを披露。さらに後半12分からは、「この夏、新たに成長している選手」(實好監督)の一人であるFW大谷優斗(1年)がスピードを活かした突破を繰り返し、C大阪を押し込んだ。

 35分には、その大谷がハーフウェーライン付近で囲まれながらボールを受けると、DF裏へパスを配球。自らが追いつき、ゴール前にフリーで抜け出すと、冷静にGKの脇を射抜き、1点差に詰め寄った。G大阪の勢いは止まらず、39分にも再びチャンスが到来。左サイドで得たFKが相手PA内でのハンドを誘い、PKを獲得すると、梅津がゴールを狙ったが、キックはGKの正面に飛び、同点とはならず、そのままタイムアップを迎えた。

 最後は、肝を冷やす試合展開となったが、中島が「自分たちのミスで失点してからは、GKを中心に守備陣がしっかり身体を張って、最後まで集中を切らさずやってくれた。今日の試合を勝ち切れたのは、大きいと思う」と振り返ったように、ダービーでの勝利は他との試合とは一味違う勝利。首位・神戸U-18との勝ち点差を1とした部分でも非常に価値のある一勝となった。

(取材・文 森田将義)
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