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京都が闘莉王の今季13点目で執念ドロー、山形は6人の“共同作業ゴール”で一時逆転も及ばず

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[9.9 J2第32節 山形2-2京都 NDスタ]

 13位モンテディオ山形がホームで16位京都サンガF.C.と2-2で引き分けた。これで4試合連続ドローを含む5試合勝ちなし(4分1敗)。京都も連敗こそ2で止めたが、7戦未勝利(3分4敗)となった。

 山形は前節・岡山戦(1-1)からのスタメン変更はなし。フォーメーションも中盤をダイヤモンド型にした4-4-2を継続した。一方、京都は前節・山口戦(1-2)から先発2人をチェンジ。DF染谷悠太とFW岩崎悠人が2試合ぶりにスタメン復帰し、染谷は4-4-2のセンターバック、岩崎は左サイドハーフに入った。

 京都のキャプテンGK菅野孝憲は試合前のコイントスで勝つと、サポーターに向かって攻める形となる逆のエンドを選択。連敗脱出を目指して開始から前への意識を高く保ち、前半6分に均衡を破った。岩崎がスピードを生かして左サイドから持ち上がり、PA左脇で中央にアングルを変えて右足でクロス。ファーのMF仙頭啓矢が頭で合わせたボールがDF高木利弥に当たり、GK児玉剛の逆を突いてネットに吸い込まれた。

 京都橘高から東洋大を経て今季加入した仙頭は、4月1日の第6節・千葉戦(2-2)以来、26試合ぶりとなるゴールで今季3得点目。同じく京都橘から今季加入した高卒ルーキー岩崎との同期コンビでスコアを動かした。

 出鼻をくじかれた山形だったが、時間の経過とともにボールを支配して優勢の展開に持ち込むと、前半28分に左CKを獲得する。キッカーのMF佐藤優平が右足でクロスを送り、ニアでジャンプした京都の長身FWケヴィン・オリスを越えたボールがMF瀬沼優司へ。今季加入の背番号9はヘディングでゴール右に叩き込み、5試合ぶりとなる今季9点目で1-1とした。

 さらに山形の攻勢の時間帯は続く。前半45分、MF安西海斗の縦パスをMF鈴木雄斗が軽く触って瀬沼に流すと、瀬沼の落としを受けた佐藤が右外から勢いよく駆け上がるDF山田拓巳にスルーパス。山田がPA内右から折り返したグラウンダーのボールに中央のFW阪野豊史が滑りながら右足で合わせ、6人が絡む鮮やかな連携から2-1と逆転に成功した。

 瀬沼に続き、阪野も2試合ぶりの得点で今季9ゴール目。2トップの活躍で山形が前半のうちに試合を引っくり返した。ビハインドを負った京都は、後半の開始からDF土屋征夫とMF小屋松知哉、ケヴィン・オリスとFWイ・ヨンジェを交代する2枚替えを敢行。ボランチのMF吉野恭平がセンターバック、右サイドハーフの仙頭がボランチに下がり、イ・ヨンジェが最前線、小屋松が中盤の右に入った。

 後半9分にはDF石櫃洋祐の左CKがファーに流れ、フリーのDF本多勇喜が左足でボレー。しかし、元京都GK児玉が手に当てたボールはクロスバーに嫌われる。追加点を狙う山形も安定したパスワークで敵陣に攻め入ると、同12分にPA左角付近のこぼれ球に反応した佐藤が右足でダイレクトシュートを放つ。だが、クロスバーの下すれすれをとらえたボールはGK菅野に右手で弾き出された。

 京都は後半21分に早くも3枚目のカードを切り、エスクデロに代えて古巣対戦となるFW大黒将志を投入。山形も同26分に安西との交代でDF茂木力也をピッチに送り出したが、次の1点は京都に生まれた。同32分、石櫃の左サイドからのFKがゴール前にこぼれ、素早く反応した大黒が左足でシュート。GK児玉に防がれたボールをDF田中マルクス闘莉王が左足でねじ込み、今季13得点目で2-2とした。

 再び勝ち越しを目指す山形は後半42分、闘莉王のタックルで右足を痛めた佐藤がMF長沼洋一と交代する。8月18日に広島からの育成型期限付き移籍が発表されたプロ2年目の長沼は、これがJリーグ初出場。その後、互いに最後まで激しい攻防を見せたが、2-2で終了の笛が吹かれた。

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