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松本の“対策”に屈した東京V、プレーオフ圏外9位転落も今後の上位対決で再浮上を期する

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昇格争いのライバルである松本に敗れ、プレーオフ圏外の9位に転落した東京ヴェルディ

[9.10 J2第32節 東京V1-2松本 味スタ]

 昇格争いのライバルである松本山雅FCに1-2で敗れた東京ヴェルディは、プレーオフ圏外の9位に転落した。攻守両面の課題が出た一戦について、好調のチームを支えていた18歳MF渡辺皓太は「今まではうまくいっていたけど、この試合では何もできなかった」と唇をかんだ。

 序盤から、東京Vのポゼッションに松本守備網の鋭いプレッシャーが襲いかかった。DF井林章が「こっちが特長としている部分をつぶしに来ていた」と振り返ったように、松本は東京Vの中盤を経由したボール回しを寸断。前半の45分間は拮抗した展開が続いたが、「そこで消耗させられた」(井林)ことが後半の劣勢につながった。

 もっとも前節では、同じく激しいプレッシングを武器とする千葉から2点を奪っており、プレッシャーをかわす手立てを持たないわけではない。だが、渡辺は「ボールを持ってから外せれば良かったけど、相手はトラップした瞬間を狙ってくるのがうまかった」と違いを説明し、「次はこのままではいけない」と危機感を口にした。

 また、DF安在和樹も「ワンタッチ目、ツータッチ目のタイミングでつぶされた。こっちがボールを回している時は『練習してきました』という感じで来ていた」と相手の“対策”について同様に評価。「つなぐばかりではなく、もう少し蹴っても良かったが、意思統一をするのが難しかった」と悔やんだ。

 さらに、直近5試合10得点の攻撃を封じられただけでなく、2試合連続2失点の守備にも課題が表れた。井林は「一番危ないところを締め切れていなかった。もっとあと一歩のところ、細かいところを締め切れるかどうかが大事になる」と失点の原因が“寄せの甘さ”にあると分析。安在も「1点目のミスだったり、上位との戦いではちょっとしたところから失点になる」と指摘した。

 東京Vは第33節が6位の横浜FC戦、第34節が4位の名古屋戦と、今後も厳しい上位対決を控える。しかし、いずれも勝ち点差が3以内となっているため、勝利すれば再びプレーオフ圏内に返り咲く可能性が大いにある。10年ぶりのJ1昇格に向けた残り10試合、「修正点ばかりだった」(渡辺)この一戦を良薬としたい。

(取材・文 竹内達也)
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