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[関東]慶大の劇的勝利が法大の快進撃止めた!9戦ぶり勝ち点3で降格圏も脱出

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慶應義塾大が劇的勝利で法政大の公式戦の連勝を止めた

[9.23 関東大学1部L第13節 法政大1-2慶應大 BMWス]

 第91回関東大学1部リーグの第13節が23日に行われ、慶應義塾大法政大を2-1で下した。勝ち点を14に伸ばした慶大は、勝ち点で並んでいた日体大をかわして、降格圏を抜け出す10位に浮上した。

 先制点は押され気味だった慶大が決めた。前半15分、ショートカウンターからFW池田豊史貴(4年=浅野高)のシュートはDFに阻まれたが、ボールが浮き球となってこぼれる。これをMF渡辺夏彦(4年=國學院久我山高)がダイレクトで狙うと、低い弾道のシュートがゴール左隅に収まった。

 しかし総理大臣杯優勝、首位筑波大撃破と波の乗る法政大はそう簡単に崩れない。前半36分、左ミドルレンジでボールを受けた左SBのDF黒崎隼人(3年=栃木ユース)が右足を一閃。本人も「ビックリしている」と振り返った弾丸シュートが突き刺さり、試合が振り出しに戻った。

 1-1で折り返した後半は試合がこう着。前半同様、法政大がチャンスに数で上回る展開に変わりはなかったが、慶大が我慢強く守る。徐々にベンチワークがカギを握る展開になっていった。

 そしてそのベンチワークで勝ったのが慶大だった。須田芳正監督は後半27分にMF竹渕竜斗(4年=高崎高)に代えてMF渡辺恭平(新潟高)、同32分にFW田中健太(4年=横浜FMユース)に代えてFW松岡瑠夢(1年=FC東京U-18)と攻撃的なカードを次々と切る。

 すると終盤は慶大がゴールに迫りだす。特に松岡のテクニカルなプレーに法政大守備陣が後手を踏む場面が目立ち、流れを引き寄せていく。すると後半45分だった。右サイドからMF近藤貫太(4年=愛媛)がファーサイドに目がけて送ったクロスが、走り込んだ渡辺恭の右足にピタリ。途中出場の4年生が、劇的なゴールで試合に決着をつけた。

 慶大は前期を降格圏の11位で折り返すなど大苦戦。リーグ戦の勝利は5月7日の第4節の専修大戦で挙げて以降、8試合挙げることが出来ていなかった。交代策が的中した須田監督は「ラスト15分勝負という話をしていた。粘り強く戦えた」と喜ぶと、「一戦一戦、決勝戦のつもりで頑張りたい」と巻き返しを誓っていた。

 今夏話題の中心だった法大は、快進撃が小休止。この日はFW上田綺世(1年=鹿島学園高)が韓国で開催されているアジア大学サッカートーナメントに出場しているために不在。長山一也監督は「それを一番言い訳にしたくなかったので、そのためにも勝ちたかった」と悔やむと、「連勝、連敗がはっきりしているチームなので、そこを改善しないと本当の強いチームになれない」と次戦に向けた切り替えの重要性を説いていた。

(取材・文 児玉幸洋)
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