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世代屈指のCB、平塚学園DF早坂翼は無失点勝利も満足せずに高みを目指す:神奈川

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平塚学園高のU-18日本代表CB早坂翼主将

[9.23 選手権神奈川県2次予選2回戦 藤沢清流高 0-2 平塚学園高 湘南学院高G]

 神奈川だけでなく、全国で自分のプレーを披露する。平塚学園高のU-18日本代表CB早坂翼主将(3年)がまずは無失点で初戦を突破した。

「今週の練習で切り替えが重要になるというのはチームとして共通意識を持っていたので、それが試合に出せたのかなと思います」と早坂が説明したように、チームはボールを失ったからの切り替え速い守備によって、相手のパスの出どころを封鎖。それを抜け出してきても早坂はCB鈴木友也(3年)とのコンビでゴール前に侵入させず、決定打をほとんど打たせないまま試合を終えた。

 年代別日本代表初招集となったU-18日本代表のポルトガル遠征でビルドアップに手応えを得て帰国してきたDFはこの日、相手のプレッシングが緩ければ、得意の左足からスペースへのフィードやくさびの縦パスを自在に通していた。

 守りでもピンチになるようなシーンは少なく無失点勝利。元湘南の井原康秀監督は彼の存在の大きさを認めつつも、「もうちょっと鍛えないといけない。もっと強さをつけさせたい」とより高いレベルのプレーを求めていた。

 全国的には無名だが、湘南ベルマーレジュニアユース出身で183cmの高さや柔軟なキックなども持ち合わせるCBの将来性は十分。だが、負傷明けだったこの日は空中戦で完璧に競り勝っていた訳でなく、1対1でストップした際にフィフティボールになるようなシーンもあった。指揮官はより逞しいDFになることを期待し、本人も「もうちょっと厳しく行けるところは厳しく。守備の選手なので跳ね返せるところは跳ね返したり、1対1の対応はもっと厳しくやらないといけない」と満足していなかった。

 世界を経験して感じたことは、「守る」部分をもっともっと高める必要性だ。もちろん、高校レベルではその部分で違いを示してきた早坂だが、世界を経験してよりレベルアップしなければならないと痛感した。「1対1や空中戦という強みはディフェンスとしてはまだまだだと思う。(また)多くのCBがビルドアップを課題とする選手だと思うのでビルドアップをもっと自信を持ってやらないといけない」。武器である部分をより伸ばして代表チームに定着したいという考えだ。

 より経験値を高め、代表で経験した課題を改善するために大学へ進学する考え。チームで結果を出すことに今年も来年以降もこだわっていく。「チームで結果を残せば、代表スタッフとか色々な関係者が見てくれている。代表経験して、世界を経験した中で、厳しく行くところとかは学んできたつもりなので、(今年は)神奈川で終わるのではなくて全国で見せつけていきたいなと思います」。現在、カタール遠征中のU-18日本代表メンバーの招集候補にも挙がっていたCBは、まず選手権初出場を目指しているチームで結果を残して、また代表入りを果たす。

(取材・文 吉田太郎)
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