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トイレの数問題は減少傾向も屋根カバー率不足は平行線…21クラブが制裁対象

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IAIスタジアム日本平はトイレと屋根のカバー率のいずれもが不足していると指摘を受けている

 Jリーグは26日、18シーズンのJ1・J2クラブライセンス判定の結果を発表した。昨年の申請で認定を受けたクラブのJ1およびJ2のクラブライセンスに変更はなかったが、FC琉球鹿児島ユナイテッドFCが新たにJ2ライセンスを取得している。

 クラブライセンスの基準は内容に応じてA・B・Cと3つの等級に区分される。最も重要度の高いA等級は、一つでも充足していないと、ライセンスの交付が受けられないことになっている。昨年は鹿児島がこのA等級の2つの項目を充足していなかったために、J2ライセンスが認められなった。B等級はクラブライセンスは交付されるものの、制裁対象となる基準。C等級は将来的に必須となる可能性があるものと分類されている。

 毎年指摘されるB等級基準の主な項目としてホームスタジアムにおける衛生施設と観客席の屋根カバー率の項目がある。スタジアムは1000人の観客に対して少なくとも洋式トイレを5台、男子用小便器を8台設置。そして観客席の3分の1以上が屋根で覆われていないといけないというものだ。ただしトイレに関しては観客席の数を「満員」から「60%入場」を母数として判定した場合に基準を充足していれば制裁免除となる、通称「60%ルール」が適用される。

 この項目を満たしていないB等級未充足のスタジアムは昨年からほぼ横ばいの21か所だった。ただしトイレの数で指摘を受けるクラブは減少傾向にある。山形、横浜FM(日産スタジアム)、新潟、名古屋(パロマ瑞穂スタジアム)、鳥取は昨年まではトイレの数の不足を指摘されていたが、対象外(60%ルール含む)となっている。

 しかし屋根のカバー率で制裁対象となったクラブは依然多くある。昨年からクラブ数に変わりはなく、昨年指摘を受けたクラブでは、C大阪がキンチョウスタジアムを改修する計画を出していることで制裁免除となったが、新たにライセンスの交付を受けた鹿児島が屋根のカバー率で制裁対象として指摘を受けている。

 なお、新スタジアムの建設を着工、もしくは自治体の首長による新スタジアム計画の発表があれば、制裁が免除されることになっている。今年の場合は京都(京都スタジアム(仮称))と琉球(名称未定)が対象となる。

▼トイレ・屋根のいずれも不足
ツエーゲン金沢
石川県西部緑地公園陸上競技場

清水エスパルス
IAIスタジアム日本平

ファジアーノ岡山
シティライトスタジアム

サンフレッチェ広島
エディオンスタジアム広島

カマタマーレ讃岐
Pikaraスタジアム

▼屋根のカバー率のみ不足
モンテディオ山形
NDソフトスタジアム山形

栃木SC
栃木グリーンスタジアム

ザスパクサツ群馬
正田醤油スタジアム群馬

大宮アルディージャ
NACK5スタジアム大宮

柏レイソル
日立柏サッカー場

FC町田ゼルビア
町田市陸上競技場

横浜FC
ニッパツ三ツ沢球技場

湘南ベルマーレ
Shonan BMW スタジアム

ヴァンフォーレ甲府
山梨中銀スタジアム

松本山雅FC
松本平広域公園総合球技場

カターレ富山
富山市総合運動公園陸上競技場

ジュビロ磐田
ヤマハスタジアム

名古屋グランパス
パロマ瑞穂スタジアム

ガイナーレ鳥取
とりぎんバードスタジアム

愛媛FC
ニンジニアスタジアム

鹿児島ユナイテッドFC
鹿児島県立鴨池陸上競技場

(取材・文 児玉幸洋)
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