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芸術ループに自画自賛、香川「あの瞬間にイメージがわいた」

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鮮やかなループシュートで今季2ゴール目を決めたMF香川真司

[9.30 ブンデスリーガ第7節 アウクスブルク1-2ドルトムント]

 ブンデスリーガは30日、第7節2日目を行い、MF香川真司の所属するドルトムントは敵地でアウクスブルクと対戦し、2-1で競り勝った。2試合ぶりの先発となった香川は1-1の前半23分に2試合ぶり今季2得点目となる勝ち越しゴール。ブンデスリーガでの通算得点数を「38」に伸ばし、通算37ゴールでFW岡崎慎司(現レスター・シティ)と並んでいたブンデスリーガ日本人選手最多得点記録も更新した。

 前半4分、香川がキッカーを務めた左CKから先制に成功したドルトムント。同11分に同点に追いつかれたが、1-1で迎えた前半23分、香川が鮮やかなループシュートで勝ち越しゴールを奪った。

 敵陣PA付近で相手守備陣の連係ミスを突いたFWピエール・エメリク・オーバメヤンがボールを奪ってマイナスのパス。これをFWアンドリー・ヤルモレンコがワンタッチで横に流し、香川が右足でGKの頭上を越す技ありのループシュートでゴールネットを揺らした。

「あの瞬間にループを狙える。シャルケ戦じゃないけど、そういうのがイメージとしてわいた」。昨年4月9日のシャルケ戦(2-2)でも右足ワンタッチで華麗なループシュートを決めている香川。「あのゴールも素晴らしかったけど、無駄な力もなかったし、あれ以上に美しいと言ったら変だけど、そういうゴールが決まったと思っているし、よかったと思う」と自画自賛した。

 今季リーグ戦初先発で初ゴールを決めた9月20日のハンブルガーSV戦(3-0)以来、2試合ぶりの得点となったが、先発した試合では2試合連続ゴール。しかし、本人はチーム内の立場に危機感を強めている。9月27日に行われたUEFAチャンピオンズリーグのレアル・マドリー戦はベンチスタートで、最後まで出番なし。「レアル戦を踏まえて、自分自身の現状、評価が分かる試合だった分、今日の試合は大事だった」と、ピーター・ボス監督に自分の存在価値を示す意味でも重要な一戦だった。

 4-3-3を基本布陣とする今季のドルトムントで香川はインサイドハーフを主戦場としているが、レアル戦でその位置に入ったのはMFマリオ・ゲッツェとMFゴンサロ・カストロ。香川はMFマフムード・ダフードとともに“3番手”の位置づけにある。

「レアル戦を見れば、だれもが今の現状が分かる。自分としてはすごく悔しかったし、そういう現状だと逆に分かった分、それを受け入れるしかなかったので、それを踏まえての今日の試合だった」。現状が控えという立場は甘んじて受け入れつつも、当然、ここからの巻き返しにモチベーションを高めている。

 自信もある。「やるしかなかったし、見せるしかなかった。ただ、自分のプレーをすれば必ずチャンスに絡めるし、その基盤はここ1、2年でしっかりできている。そこまで焦りはないし、トゥヘル監督のときもそうだったけど、最後は勝ち残ってきたという自負もある。新しい場所でも新しい監督でもそこは同じ。ここ2年の経験が生きていると思う」。チャンピオンズリーグを含め、今季先発した公式戦3試合で2ゴール1アシスト。ピッチ上で結果を出し続け、定位置を奪い取る決意だ。

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