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“昨季ブレイク男”覚醒も最下位群馬は痛恨ドロー…横浜FCは途中出場FW大久保が韓流3バック崩す

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リードを守り切れなかった群馬

[10.1 J2第35節 群馬1-1横浜FC 正田スタ]

 J2第35節2日目が1日に行われ、22位ザスパクサツ群馬はホームで暫定5位の横浜FCと1-1で引き分けた。追いつかれる形となった群馬は連敗こそ2で止めたものの、残留が遠のく3試合未勝利(1分2敗)。横浜FCも7戦負けなし(4勝3分)としたが、順位は6位に後退した。

 群馬は前節・水戸戦(0-4)から先発2人を変更。MF岡田翔平が6試合ぶり、MFパク・ゴンが4試合ぶりにスタメン起用された。フォーメーションは前節までの4-4-2に代え、3-4-2-1を採用。GK清水慶記がゴールマウスを預かり、最終ラインは右からパク・ゴン、DFチェ・ジュンギ、DFヨ・ソンヘの韓国人3バックとなった。中盤の底にはMF松下裕樹とMF岡庭裕貴が入り、右ウイングバックにDF高橋駿太、左にDF阿部巧。前線は岡田とMF山岸祐也が2シャドーを組み、チームトップの9得点を記録しているFW高井和馬を1トップに据えた。

 対する横浜FCは前節・愛媛戦(3-2)と同じ先発メンバーで臨んだ。布陣も4-2-3-1を継続し、最後尾にGK高丘陽平。バックラインには右からMF小宮山尊信、DF西河翔吾、DFカルフィン・ヨン・ア・ピン、DF田所諒が入り、ダブルボランチはMF佐藤謙介とMF中里崇宏の鉄板コンビが務めた。2列目は右からFWジョン・チュングン、FWレアンドロ・ドミンゲス、MF野崎陽介。そして1トップには、得点ランク首位の21ゴールを記録しているエースFWイバが入った。

 残留圏内の20位熊本と勝ち点15差の最下位に沈む群馬に対し、大混戦のJ1昇格プレーオフ争いに身を置く横浜FC。立場は違えど勝利が必須となる一戦で先に主導権を握ったのはホームの群馬だった。

 ピッチをワイドに使った攻撃でリズムをつかみ、前半16分に左CKを獲得。キッカーの松下が右足で送ったクロスにファーの山岸が頭で合わせるが、ゴールライン上の中里にブロックされる。また、その直前に岡田とGK高丘の競り合いでファウルがあったとして、横浜FCボールでプレー再開となった。同19分には敵陣中央でFKを得ると、遠めから岡庭が右足でブレ球シュートを試みる。PA内中央に走り込んだ岡田が右の足先で触り、コースを変えようとしたが、GK高丘にセーブされた。

 セットプレーを中心にゴールへ迫る群馬は前半35分に先制に成功する。左サイドの阿部のスローインを松下がもらいに行き、阿部に預けてからフリーのポジションを取ると、バックパスを受けて中央を確認。右足でバックスピンをかけたストレート性のクロスを送り、田所の視界の外からファーに入った高橋が頭で叩きつけてゴール左に決めた。

 群馬に移籍した昨季にリーグ戦キャリアハイとなる11得点を記録し、プロ10年目で大ブレイクを果たした高橋。今季は前節終了時点で無得点だったが、初ゴールは上位の横浜FCからリードを奪う貴重な一発となった。

 横浜FCは失点後に攻撃のギアを上げ、アグレッシブに相手ゴールに迫る。前半36分、中里からのロングボールにPA内中央のイバが反応するも、左足で合わせたシュートが弱くなり、GK清水がストップ。同41分には小宮山の右クロスにニアの佐藤がヘッドで合わせるが、再びGK清水に止められ、前半は群馬の1点リードで終了した。

 後半も同点ゴールを狙って攻め込む横浜FC。後半2分、左サイドに流れたイバがクロスを出し、PA内中央のジョン・チュングンがヘディングシュートを放つも、GK清水が好反応を見せて弾く。さらにこぼれ球を拾って二次攻撃を仕掛け、PA後方の佐藤が右足でミドルシュート。しかし精度を欠き、クロスバーを越えた。

 後半9分にはPA手前左でFKのチャンスを迎え、キッカーのレアンドロ・ドミンゲスが右足で直接狙う。壁を越えたシュートがゴール右に向かうが、GK清水にコースを読まれてキャッチされた。その後も波状攻撃を見せる横浜FCに対し、群馬は時にフィールド選手9人がPA内に入ってシュートブロックするなど、粘りの守備でゴールを許さない。

 後半23分になると両チームが動き、群馬は岡田に代えてハードワークが持ち味のMF小林竜樹を投入。一方の横浜FCは野崎を下げ、イバと同じ190cmの大型FW大久保哲哉を入れて前線のターゲットを増やす。この交代策が実ったのは横浜FCだった。

 後半29分、右サイドの小宮山が前方にパスを出し、PA右脇で受けた佐藤が阿部を抜き切らずに右足でクロス。滞空時間の長いボールがファーに向かうと、パク・ゴンを弾き飛ばすようにジャンプした大久保が豪快なヘディングでネットを揺らす。大久保の第30節・名古屋戦(3-2)以来となる今季3点目が生まれ、横浜FCが1-1と同点に追いついた。

 勢いそのままに逆転を目指して相手を押し込むと、後半41分にビッグチャンス。左CKのキッカーを務めたレアンドロ・ドミンゲスが右足で質の高いクロスを供給し、ファーの佐藤が至近距離からヘッドで叩きつける。だが、冷静な対処を見せたGK清水に弾き出され、結局1-1で試合終了となった。

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