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[関東]専修大が後期初勝利、残留争う慶應義塾大を突き放す3発快勝

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前半39分のDF西村慧祐(2年=習志野高)のゴールで試合を動かした専修大が3-1で勝利した

[10.1 関東大学1部L第14節 専修大3-1慶應義塾大 佐倉市岩名運動公園陸上競技場]

 第91回関東大学1部リーグの第14節2日目が1日に行われた。佐倉市岩名運動公園陸上競技場の第1試合では、専修大慶應義塾大を3-1で下した。専修大は後期リーグ3戦目で初勝利を挙げた。

 8位に沈む専修大と先週ようやく1部残留ラインの10位に浮上した慶應大。厳しい状況が続く両チームだが、勝ち点1差で迎えた直接対決は、互いに今後の争いの行方を左右しかねない大きな意味を持つ一戦だった。

 立ち上がりは互いに慎重だった。ただ徐々に専修大が慶大ゴールに迫りだす。前半22分の右サイドからエリア内にドリブルで侵入したDF丸野了平(4年=作陽高)のシュートはクロスバーを叩く。同32分のMF小林岩魚(3年=甲府U-18)の左足シュートもGK上田朝都(2年=横浜FMユース)の好セーブに阻まれたが、惜しいチャンスを作り続けた。

 すると前半39分、セットプレーから専修大が試合を動かすことになる。DF西村慧祐(2年=習志野高)がファウルを受けて獲得したFKを小林がゴール前に蹴ると、こぼれ球を反転して押し込んだDF大西拓真(3年=FC東京U-18)のシュートはクロスバーを直撃したが、跳ね返りを西村が頭で押し込み、先制に成功した。

 さらに前半44分にも専修大はセットプレーから加点する。先制点の場面よりゴールに近い同サイドで再びFKを獲得すると、小林が左足で精度の高いクロスボールを入れる。これをニアに走り込んだ大西が頭に当てて流し込み、重要な2点目を前半のうちに奪うことに成功した。

 攻めるしかなくなった慶大は、後半は勢いよく入った。6分のCKのこぼれ球を押し込んだMF八田和己(2年=桐蔭学園高)のシュートは大きく枠外に外れたが、同9分、右サイドからDF手塚朋克(4年=静岡学園高)が上げたクロスをFW池田豊史貴(4年=浅野高)が流し込み、1点を返す。

 しかし直後に慶大の反撃の目を摘む得点が専修大に決まる。同点弾を目指す慶大の勢いに押されていたかにみえた専修大だが、後半12分、相手CKの流れからカウンターを仕掛けると、最後は丸野が右足で流し込み、再びリードを2点に広げた。

 その後は慶大の焦りとは裏腹に、時間が刻々と過ぎていく。さらに専修大はGK上村侑大(4年=大津高)が奮闘。後半19分の慶大のCKの場面ではMF渡辺恭平(新潟高)のヘディングシュートを好セーブで防ぐと、同45分のMF近藤貫太(4年=今治西高)のミドルも倒れ込みながらセーブした。

 3-1で勝利した専修大だが、源平貴久監督は試合内容にあまり納得がいっていない様子。「前半は少しいい時間帯もあったが、強い時だったらセットプレー以外のプレーで得点出来ている」と関東リーグで4連覇していた3年前までのチームと比較。ただし「大学スポーツなので、強い時も弱い時もある」と話すと、「今年は下級生主体のチーム。強くなるためには1部で戦い続けることが大事になってくる」と残留争いを勝ち抜く決意を語った。

 一方の慶大は前節、今夏快進撃を見せていた法政大を下して9戦ぶりの勝利を挙げたが、勢いを継続させることが出来なかった。しかし勝ち点3差の11位日本体育大も敗れたため、降格圏との差が詰まることはなかった。残り8試合と試合数はまだまだあるが、今季は最後まで気が抜けそうもない。

(取材・文 児玉幸洋)
●第91回関東大学1部L特集

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