beacon

[MOM2231]広島県FW大堀亮之介(広島ユース、2年)_前回V経験者の主将が3アシスト!

このエントリーをはてなブックマークに追加

広島県FW大堀亮之介は3アシストで勝利に貢献。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.3 国体少年男子準々決勝 広島県 4-1 群馬県 西条市ひうち陸上競技場]

 インパクト十分の活躍も、本人は無得点に終わったことが悔しかったようだ。いずれも利き足と逆側の左足から3アシストしたFWは10番、主将として十分なプレーをしたように映ったが、試合後にFW大堀亮之介(広島ユース、2年)は「もっとゴールを狙って自分も点を取れるようにしたい。(3アシストしたことに満足せず)アシストもこれからもっと増やしていって、その中でゴールも取りたい」と口にしていた。

 本人は試合終盤にロングボールを奪われるシーンがあったことなどについても納得していなかった。それでも前線からDFライン近くまで降りながらゲームをコントロールし、3ゴールを演出して勝利に貢献できたことについて尋ねられると、頬も緩んだ。

 試合開始直後にスルーパスで決定機を演出すると、0-1の後半5分には左サイドへ抜け出してからのクロスでFW棚田颯(広島ユース、1年)のゴールをアシストした。「縦に抜け出してフリーで見えていなかった。誰かがいると思って上げたら繋がったので良かった」という大堀は、11分にもこぼれ球を左サイドで拾うと、「中に11番(鮎川)が見えた。一瞬の隙を突けたので良かった」と鋭いクロスを通してFW鮎川峻(広島ユース、1年)の勝ち越しゴールを演出した。

 さらに22分には、群馬県が前線からボールを奪いに来る中、後方に降りてサポート。すると、俊足FW鮎川の動き出しを見逃さずにオープンスペースへ縦パスを通して3点目もアシストして見せた。「自分が司令塔になって、シュートも、スルーパスもありながらどっちも怖い選手になれればいい」という大堀は体力にも自信を持っており。その幅広い動きでチームの勝利に貢献した。

 昨年、広島県は選抜チームとして臨んだ国体で初優勝。決勝戦で先制ゴールを決めている大堀は今回、唯一の優勝経験者として大会に臨んでいる。チームリーダーとしての責任が好影響を与えているのか、プレー面、オフ・ザ・ピッチでもチームを牽引する大堀については岩成智和監督(広島ユース)も「この大会で一皮剥けつつある。人間的に成長してきている」と認めている。

 大堀は「キャプテンというのもあって、去年も経験している自分が勝ちに貢献できたらいい」。昨年とメンバーは異なるが、今年の良さもある。そのチームに経験を加えるFWが誰よりも結果にこだわって、17年の広島県イレブンとまた優勝を喜ぶ。

(取材・文 吉田太郎)
●第72回国民体育大会「愛顔つなぐえひめ国体」特集

TOP