beacon

[国体少年男子]前日は涙の敗戦。悔しさぶつけた大阪府が3位に

このエントリーをはてなブックマークに追加

大阪府が3位に入った。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[10.5 国体少年男子3位決定戦 青森県 1-3(延長)大阪府 西条市ひうち陸上競技場]

 最後まで前へ、前へ出る大阪らしいサッカーを貫いた。大阪府は延長戦までもつれ込んだ青森県との熱戦を3-1で制して3位。この日は、MF食野壮磨(G大阪ユース、1年)が累積警告のために出場停止で、今大会出場機会の少なかった選手たちがピッチに立ったが、梶田監督が「食野がいなくても、みんなでできるようになった」と認めたように、主軸を欠く中でもFW川崎修平(G大阪ユース、1年)ら出場した選手たちが持ち味を発揮して勝ちきった。

 青森県のパワフルなロングボールとセットプレーに苦しむことは理解していた。その中でも大阪府の積極的なサッカーで対抗。パスワークなどでミスも増えてしまっていたが、連動した攻撃で相手の守りを崩してチャンスを作り出す。そして後半終了間際に同点に追いつかれてもブレずに続けた大阪府が3-1で勝利した。

 神奈川県とのライバル対決敗戦の悔しさをぶつけた選手たちもいた。前日の準決勝敗退に涙を流して悔しがっていたというMF塚元大(G大阪ユース、1年)が「最後まで出て自分が活躍して勝ちたかったんですけど、結果が残せないまま交代したので涙が出てしまいました」という悔しさはエネルギーに。塚元はFW藤尾翔太(C大阪U-18、1年)の先制点をアシストすると、1対1に追いつかれた直後にPKを獲得するなど存在感あるプレーを見せた。

 他の選手達もラストゲームに意欲を燃やして前向きなプレーを続けて勝利に貢献。梶田監督は「優勝できる力があったなというのが率直な感想です」と残念がったが、それでも塚元が「(梶田)監督も最後は『笑って終わろう』と言っていたので、追いつかれても自分たちのサッカーを楽しんでやれば勝てると思っていた」と振り返ったように、勝って国体を終えたことを選手たちは喜んだ。

 今回、大阪府のメンバーはG大阪ユースが9人、C大阪U-18が7人で構成されていた。今後、彼らは別々のチームに別れて再びライバルとなり、仲間たちを上回る活躍をすることを目指していく。塚元は「まずはプレミアリーグで点を決めることと、代表とかもっと上のレベルで活躍することが目標です。裏の抜け出しとかチームで求められるものがまだまだできていないと思うので練習してやっていきたい」。16人各選手が次の目標へ向かってまた、努力を続ける。

(取材・文 吉田太郎)
●第72回国民体育大会「愛顔つなぐえひめ国体」特集

TOP