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窮地のアルゼンチン、「勝てばいい」最終戦は標高2850mの高地キト…直近3大会予選は1分2敗

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アルゼンチン代表はW杯出場圏外の6位に転落した

[10.5 南米予選第17節 アルゼンチン0-0ペルー]

 アルゼンチン代表は5日にホームで行ったロシアW杯南米予選第17節でペルー代表と0-0で引き分けた。勝ち点1を積み上げるにとどまったアルゼンチンは、W杯出場圏外の6位に後退した。

 強豪ひしめく南米予選と言えど、アルゼンチンのここまでの大苦戦を誰が予想できただろうか。最終節を前にプレーオフ出場圏内はおろか、予選敗退ラインまで転落。3位のチリから6位アルゼンチンまでの4チームは勝ち点1差の大混戦となっていることが救いだが、自力ではプレーオフラインまでしか持っていくことが出来なくなった。

 勝ち点で並ぶ5位ペルーと勝ち点1差の4位コロンビアが直接対決を行うため、勝てば最低でも5位を決めるアルゼンチンだが、そう簡単な話ではない。アルゼンチンはここ最近の南米予選では3戦連続ドローと勝ち切れない試合を続けており、さらに交通事故で肋骨を骨折したFWセルヒオ・アグエロの離脱に続き、ペルー戦に途中出場したMFフェルナンド・ガゴが右膝前十字靭帯を痛め、長期離脱が決定的となった。

 そして勝たなければいけない最終節の相手はエクアドル。すでに予選敗退が決まっているチームだが、標高2850mの高地で試合を行わなければいけない。前回ブラジル大会予選では1-1、前々回南アフリカ大会予選やその前のドイツW杯予選では0-2で敗れている。

 またアルゼンチンは今予選でも今年3月に標高3600mのラパスで行ったボリビア代表戦に0-2で敗戦。そしてボリビアはホームでは勝っていた相手だが、エクアドルはホームでの戦いでも敗れている“天敵”なのだ。そして過去の高地での試合では、エースFWリオネル・メッシが吐き気を催すなど、ただでさえ肉体的に負担のかかる試合。そして精神状態も極限にある中で、普段のパフォーマンスが出せるかということも難しいと予想される。

 不穏な空気が漂っているが、現地メディア『オレ』によると、ペルー戦後の会見でホルヘ・サンパオリ監督は「我々はエクアドルで勝つつもりだ」と前向きに現状を捉えると、「控室では我々がキトで勝てばいいと分かったときは非常に盛り上がりがあった。私にも確信がある」と力強く話した。キトの歓喜か、キトの悲劇か――。10日(日本時間11日早朝)の一戦はアルゼンチンにとって、歴史的な一戦になる。

第17節
(10月5日)
ボリビア 0-0 ブラジル
ベネズエラ 0-0 ウルグアイ
アルゼンチン 0-0 ペルー
チリ 2-1 エクアドル
コロンビア 1-2 パラグアイ

1.☆ブラジル(38)+27
2.ウルグアイ(28)+10
3.チリ(26)+2
4.コロンビア(26)+2
5.ペルー(25)+1
6.アルゼンチン(25)+1
7.パラグアイ(24)-5
8.エクアドル(20)-1
9.ボリビア(14)-20
10.ベネズエラ(9)-17

第18節
(10月10日)
ブラジル 32:30 チリ
エクアドル 32:30 アルゼンチン
パラグアイ 32:30 ベネズエラ
ペルー 32:30 コロンビア
ウルグアイ 32:30 ボリビア

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