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現役時代のハリルを知るハイチ監督「彼は祖国が内戦状態で…」

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ハイチ代表のマルク・コラ監督

 10日のキリンチャレンジ杯で日本代表と対戦するハイチ代表は9日、試合会場の日産スタジアムで公式練習を行った。練習前にはマルク・コラ監督が公式会見に出席。「日本に来ることができて光栄だ。長い旅だったが、無事に着くことができた」と切り出し、「明日は難しい試合になる。日本の選手はW杯に向けて自分のポジションを得るために非常にモチベーションが高いと思う」と述べた。

 ハイチはW杯北中米カリブ海予選の4次予選で敗退し、昨年11月より6チームの総当たりリーグ戦で争われている最終予選進出を逃した。今年3月に行われたゴールドカップ予選プレーオフを最後に国際Aマッチも行っていない。

「ハイチはCONCACAF(北中米カリブ海サッカー連盟)に所属しており、アメリカやカナダ、メキシコのような強いチームがいる。そういうチームや日本のようなレベルにあるとは正直、思っていない。欧州のような強豪な地域と比べてもそこまでの力はない。しかし、明日は誇りを持って勇敢に戦いたい」

 67歳の敵将について日本のバヒド・ハリルホジッチ監督は「私がパリSGにいたときに一緒にいたので、よく知っている人物だ」と明かしていたが、ハリルホジッチ監督が現役時代にパリSGのアカデミーで責任者を務めていたのがコラ監督で、「そのときは横浜FMの(エリク・)モンバエルツ監督とも一緒にやっていた」という。

「偶然とは恐ろしいもので、まさかこういう形で会うとは思わなかった」と日本での再会を喜ぶと、「彼は祖国が内戦状態で、一回、国に帰ったら戻ってくるのが難しい状況だった。なのでパリSGのフロントが飛行場を探し、どうやって連れ戻そうか考えたことがあった」と当時のエピソードを語り、「今は素晴らしい監督になっている」と、2歳年下の日本代表監督へのリスペクトを示した。

(取材・文 西山紘平)

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