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土壇場PK獲得がVARで幻…直後に決勝点献上、大迫ケルンは悲劇的結末で未勝利続く

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FW大迫勇也は2トップの一角、さらにはボランチとしても奮闘したが…

[10.13 ブンデスリーガ第8節 シュツットガルト2-1ケルン]

 ブンデスリーガは13日、第8節1日目を行い、FW大迫勇也の所属するケルンは敵地でFW浅野拓磨の所属するシュツットガルトと対戦し、1-2で敗れた。大迫は2トップの一角で7試合連続の先発出場。後半途中からは中盤にポジションを下げてフル出場したが、2試合連続ゴールはならなかった。浅野は3試合連続のベンチスタートとなり、2試合連続で出番がなかった。

 序盤は今季未勝利のケルンが勢いよく試合に入った。前半5分、MFミロシュ・ヨイッチの右クロスに大迫が右足ボレーで合わせるが、シュートはジャストミートせず、ゴール右に外れる。同17分にはスルーパスに反応したMFレオナルド・ビッテンコートが左サイドのスペースに抜け出し、グラウンダーのクロス。こぼれ球を大迫が狙ったが、至近距離でGKロン・ロバート・ツィーラーの好セーブに阻まれた。

 相次ぐ好機を生かせず、徐々に流れはシュツットガルトに傾く。前半32分、右クロスに合わせたFWアナスタシオス・ドニスのシュートはゴール右へ。同34分にはMFヨシプ・ブレカロの左FKにDFホルガー・バトシュトゥバーが頭で合わせたが、わずかに枠を捉えられなかった。

 波状攻撃でケルンゴールに襲いかかるシュツットガルトは前半38分、FWシモン・テロッデのスルーパスに反応したドニスがDFフレデリク・セーレンセンに厳しく寄せられるが、体勢を崩しながらも右足でゴールに押し込み、先制点。今季、ニースから加入した21歳のギリシャ代表FWの移籍後初ゴールでリードを奪った。

 1点を追うケルンは後半開始からFWクラウディオ・ピサロを投入。ピサロと大迫の2トップに変わり、FWジモン・ツォラーが右サイドに回った。しかし、今季ホームで無失点を続けるシュツットガルトの堅い守りをなかなかこじ開けられない。ケルンは後半20分、ヨイッチに代えてFWセルー・ギラシーを投入。ギラシーとピサロの2トップに変更し、大迫はダブルボランチの一角にポジションを下げた。

 すると後半32分、自陣中盤でタメをつくった大迫が左サイドに展開。最後は最終ラインからオーバーラップしてきたDFドミニク・ハインツがPA手前でパスを受け、鮮やかな左足ミドルをゴール左上隅に叩き込んだ。意外な“伏兵”の一撃で1-1の同点に追いついたケルン。同43分には絶好の勝ち越し機が訪れたかと思われた。

 相手PA内でギラシーがDFデニス・アオゴと交錯し、転倒。主審は一度はPKのジャッジを下したが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の助言を受け、タッチライン横で映像を見返した結果、ノーファウルに判定を変更し、ドロップボールで試合は再開となった。

 VARにより試合は約3分間、中断。当然、ケルンの選手たちは判定に納得いかず、キャプテンのMFマティアス・レーマンが主審に抗議をしたが、受け入れられることはなかった。ケルンの“悪夢”は続く。後半アディショナルタイム4分、シュツットガルトは途中出場のMFチャドラック・アコロがドリブルで右サイドからPA内に進入。体勢を崩しながらも粘ってボールをキープし、左足でゴール右隅にねじ込んだ。

 土壇場で2-1と勝ち越しに成功したシュツットガルトは4試合ぶりの白星。ホームでは今季3勝1分の無敗を守った。一方のケルンは悲劇的な結末で2連敗。運にも見放され、開幕から1分7敗と、いまだ勝利を挙げられずにいる。

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