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控え組のアピール期待も裏腹に…森山監督「ミスを恐れて消極的になった」

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ピッチに指示を出す森山佳郎監督

[10.14 U-17W杯インド2017 E組第3戦 日本1-1ニューカレドニア]

 期待とは裏腹に消極的なゲームとなった。森山佳郎監督は「ノックアウトステージに向けて『俺がキープレーヤーだ』というギラギラ、メラメラとしたところを見せてほしい」と、序列を覆すアピールを期待し、フランス戦(1-2)からスタメン9人を変更。7人を初先発に抜擢した。

「ベースを崩さずに2、3枚替えるところを、背骨から全部変えて構築することの難しさをひしひしと感じました」。前半7分にFW中村敬斗(三菱養和SCユース)が先制点。試合の入りは良かったが、消極的なプレーから徐々に流れを失う。効果的な縦パスは少なく、最終ラインは後方でのボール回しが目立った。

「ミスを恐れて消極的になっていた。ミスしないようにミスしないようにというのが先にきて、思い切りの良さがなくなった、躍動感のない試合になってしまったのは残念だった」。後半12分の交代で3-4-2-1にシステムを変更したが、急造メンバーでは機能せず、後半39分に痛恨の失点。グループ最下位の相手に追いつかれ、1-1の引き分けに終わった。

 指揮官が「2年半このチームと歩んできて、こういうゲームになった記憶はない」と残念そうに話す、後味の悪い試合となったが、無事にミッションは果たしている。1勝1分1敗で勝ち点4とした日本はE組2位でグループリーグを突破。17日に行われる決勝トーナメント1回戦でF組1位のイングランドと対戦する。

 ここからギアを入れ替える。「交代を含めてほぼ主力のメンバーを温存できた。割り切って、コンディションよく次の試合に臨める」。そうポジティブな要素をあげた指揮官は「次はノックアウトなので全力を尽くしてひたむきにボールを追いかけて、ゴールに向かっていくだけ」と前を向き、中2日での決戦へ切り替える。

(取材・文 佐藤亜希子)

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