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[MOM2260]秋田商MF伊藤颯(3年)_左足FK弾含む2発!「左の伊藤」はドリブル、ワンツーでテンポ変える

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後半13分、秋田商高MF伊藤颯が左足FKを決めて4点目

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.26 選手権秋田県予選準決勝 秋田商高 6-1 大曲工高 八橋陸上競技場]

 序盤、先制点を献上するなど明らかに入りの悪かった秋田商高だが、両翼が攻撃にリズムを生み出した。右の俊足MF伊藤直人(3年)がスペースを突く動きから決定的なラストパスを入れると、左の技巧派MF伊藤颯(3年)は個人技やコンビネーションによって左サイドを切り崩す。中でも伊藤颯は2得点1アシストの活躍で逆転勝ちに大きく貢献した。

 0-1の前半20分にはMF出口陽介(3年)の右ロングスローがゴール前にこぼれる。すると、「すらしてゴール前に流れてくることを信じて走っていたので、そういったところが点に繋がったと思います」という伊藤颯が混戦から同点ゴール。さらに32分、右CKを蹴った伊藤颯は蹴った瞬間、「よっしゃ!」と声。一瞬後、フリーでゴール前に走り込んだ出口が頭でゴールへ叩き込んで逆転に成功した。

 伊藤颯は後半13分にもゴール正面の位置でのFKから前の壁を左外から巻く形で左足FKを決めて2得点目。4分後には早々に交代となったが、左サイドでの独特のテンポのドリブル、ワンツーでPAへ侵入してくる動き、そして左足でのラストパスと印象的なプレーを見せていた。「自分のところで一回タメつくってパスを出して、もう一回(攻撃に)かかわる動きだったり、そういったところは一年間通してやってきたので狙い通りにできてよかった」
 
 選手権は1年時から経験。「今までは先輩に全国に連れていってもらったというのがあるので、今回は自分の力で全国に行きたいと思います。一番はゴールに繋がる動きであったり、チームの勝利のために身体を張りたい」。攻撃の柱を自負するMFは自分がチームを牽引する構えだ。
 
 この日は仕掛ける回数が多かった分、ボールロストしたシーンやクロスの精度を欠いたことも確か。悪天候だったインターハイでは思うような攻撃をすることができずに全国1回戦敗退。その雪辱を果たすためにも、県大会では負けられない。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2017

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