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矢板中央の10番背負う2年生レフティー飯島、「自分も」選手権経てプロ入りした選手たちのように

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矢板中央高の10番、MF飯島翼

[10.28 選手権栃木県予選準決勝 矢板中央高 5-1 小山西高 栃木グ]

 矢板中央高の10番を背負う2年生アタッカー、MF飯島翼にとって選手権は将来へ向けたアピールの場になる。この日、右SHとして先発した飯島は中央、サイドでボールかかわって組み立て、崩し、そしてフィニッシュでも役割を果たしていた。

 前半はスルーパスで決定機を演出しながらも味方のシュートミスで得点にならなかったほか、自身のカットインからのシュート、ミドル弾を決めきることができなかった。だが、後半33分に技ありの左足シュートを決めると、36分にも右CKからFW大塚尋斗(2年)のゴールをアシスト。エースの仕事をしてチームを勝利へ導いた。

「ここまでの2試合で調子悪かったんですけれども、中学生の時からグリーンスタジアムでやる時は調子良くて、今日は『やってやる』という気持ちだった」と飯島。雨中での試合だったが、相手の特長に合わせたパス、連係による崩し、ドリブルシュートと存在感あるプレーを続けていた。

 1年時からその攻撃力を注目されてきたMFは2年生となり、課題としてきたコンタクト、ハードワークの部分が向上。高校からプロ入りを目指すレフティーはまだまだ高めなければならない部分が多いものの、全国出場を懸けたような試合でチームを勝たせるようなプレーヤーになってきている印象だ。

「相手を引きつけて味方の自由をもっと増やしたり、他の選手が思いつかないような意外性のあるプレーをもっと増やしていきたいと思います」と話す飯島が、自分で決めること以上に魅力を感じているのは味方に決めさせること。それでもチームから得点を期待されていることを理解し、自分の得点を一つでも多く増やすつもりでいる。

 佐野日大高との決勝戦へ向けて飯島は「決勝は昨年の選手権でベスト4になった佐野日大でDFは堅いと思うんですけれども、自分のいい部分を出して得点に絡めるようにしたい」と力を込めた。全国出場、その舞台での活躍。それは仲間のためであり、自分自身のためでもある。「全国大会に出て活躍すれば上に行く選択肢も増えると思う。プロ行く選手は高校の選手権とかで活躍しているし、自分もそうしたいと思います」。今冬、多くの人たちに自分の存在を知ってもらうためにも、県決勝では負けられない。
 
(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2017

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