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台風の中「コーナー付近」を狙っていた川崎F車屋、クロスから2点を演出

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川崎Fの車屋紳太郎(左)と柏の伊東純也は激しい攻防を繰り広げた

[10.29 J1第31節 柏2-2川崎F 柏]

 台風の影響でピッチが水びたしになり、ロングボールを多用するテクニックよりもパワーが重視される展開になった柏レイソル川崎フロンターレの一戦。両チームの得意とするショートパスをつなぐ展開が封じられ、いつもと違う戦いを強いられる中で、川崎Fの左サイドバック車屋紳太郎と、柏の右サイドハーフ伊東純也は、大雨を感じさせないスピーディな1対1の攻防を繰り広げた。日本代表の指揮官が注目していると報じられているスピードスターと、10月に日本代表デビューを果たした気鋭のディフェンダーのマッチアップは、車屋が2アシストと結果を残した。

 2点を先行されたことで川崎Fの猛攻がはじまった。「モリくん(森本貴幸)とか、知念(慶)とか、パワーのある選手が入ってきてくれて、起点がつくれるようになってきた」(車屋)。川崎Fはシュートを重ねていくと、ついにゴールをこじ開ける。左サイドの深い位置でMF家長昭博がキープ、クロスは柏DFに当たってこぼれ球に。拾った車屋はシュートも頭をよぎったと言うが、「GKとDFの間」へのクロスを選択。GKとDFの間へと送られたクロスは、DFの間でフリーになっていた知念が頭で合わせてゴールネットを揺らした。

 終了間際には左サイドの深い位置からクロスを送り、FW小林悠の同点弾をアシスト。「コーナー付近は(ピッチの状態が)ある程度よくて、そこに入ってクロスを上げればチャンスになるかなと思っていた」と車屋。思惑どおり、サイドを起点に攻めた川崎Fが2点差を追いついた。「向こうも同じ条件ですけど、悪い条件の中でやらなくちゃいけないことはやれたと思う」。

 引き分けに持ち込んで勝ち点1をプラスした2位川崎Fだが、首位の鹿島が勝利したため、勝ち点差は「4」に広がった。「3試合、自分たちのプレーを出していければチャンスはある」。泣いても笑っても残り3節。川崎Fの次戦は来月18日、ホームにG大阪を迎える。

(取材・文 奥山典幸)

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