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[MOM483]桐蔭横浜大FW石川大地(4年)_右足小指骨折から早期復活したエース

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負傷離脱から復帰したFW石川大地(4年=水戸啓明高)の活躍もあり、桐蔭横浜大が降格圏を脱出した

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.28 関東大学1部L第19節 日本体育大2-5桐蔭横浜大]

 残留争いの大一番にエースが帰ってきた。右足小指骨折のために戦線を離れていた桐蔭横浜大のFW石川大地(4年=水戸啓明高)は、10月28日の最下位・日本体育大との“裏天王山”に5試合ぶりに先発出場。すると前半35分にCKで勝ち越し点を演出すると、同42分には自らの復帰を祝う得点を右足で流し込む。降格圏を抜け出す3連勝を呼び込んだ背番号10は、「怪我でチームに迷惑をかけていたので、取り返したいなと思っていた」とホッとした表情を浮かべた。

 石川がアクシデントに見舞われたのは、9月24日の流通経済大戦だった。試合中に相手選手に右足小指を踏まれてしまった。直後に「あぶないにおいがした」と感じていたが、病院には行かず、痛みを隠して10月1日の駒澤大戦に出場した。だが我慢は限界を超え、病院に直行すると、右足小指の骨折が判明した。

 しかし13年に昇格して以降、1部に残留し続けるチームを降格させるわけにいかない。1部で戦い続けたことが自身の成長に繋がったと感じているからこそ、最上級生として厳しい戦いを強いられるチームの責任を感じていた。「先輩たちが1部でやらせてくれたので、自分たちも後輩にいい経験をさせてあげたい」。そんな強い思いが全治1か月と診断された大怪我からの回復を早めた。

 超音波治療や酸素カプセルなどを使ってリハビリに励むと、10月15日にはチーム練習に復帰。同22日の法政大戦はピッチコンディションを考慮して復帰が見送られていたが、日体大との直接対決となった残留を占う大一番で電撃復帰した。「まだ若干痛みはある」と話すも、「痛いなんて言っていられない」と気持ちで乗り切った。

 下級生のころから10番を背負う期待の選手だが、3年生の時は2得点と期待値を下回る成績で終わった。さらに終盤、残留争いを繰り広げるチームにあって、ベンチを温めることも多かった。しかし最終学年を「もっとゴールに絡んでいきたい」という思いで迎えると、前期だけで5得点。後期3得点を奪い、通算8得点はチームトップの得点ランキング4位タイという成績を堂々残している。

 八城修監督が「小林悠(川崎F)2世になれる」と素質を評価する逸材。「初めて言われました」と照れた石川だが、「なりたいですね」とまんざらでもない様子。プレースタイルについては日本代表FW大迫勇也や同FW興梠慎三を参考にしているという。

 卒業後は未定だが、J複数クラブが獲得に興味を示しており、Jリーガーになることが濃厚だ。だが「最終節が終わって、ひと段落ついたら監督と話をしたい」と、進路についての話は封印している。チームを残留に導けば、自身の明るい未来も待っている。「ピッチで表現するしかできない。結果を残していけば、見てくれる人もいると思うので、そこでどんどんアピールしていきたい」と更なる爆発を誓った。

(取材・文 児玉幸洋)
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