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前半3発の日章学園が宮崎日大に競り勝ち、都城工が待つ決勝へ:宮崎

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この日、2ゴールと活躍したMF比嘉将貴(2年)

[11.3 選手権宮崎県予選準決勝 日章学園高 5-3 宮崎日大高 KIRISHIMAヤマザクラ宮崎県総合運動公園サッカー場]

 第96回全国高校サッカー選手権宮崎県予選の準決勝が3日に行われ、日章学園高宮崎日大高に5-3で勝利した。5日に行われる決勝戦では都城工高と対戦する。

 準決勝前日、宮崎県のサッカー界を激震が襲った。昨年の優勝校で、第91回大会では全国制覇を遂げている鵬翔高が出場辞退を発表したのだ。今大会でも準々決勝まで順当に勝ち進んできただけに県サッカー協会の関係者も、「この度はお騒がせして申し訳ありません」と語り、その苦渋を浮かべた表情に事態の重さを改めて感じさせた。鵬翔の辞退により都城工が決勝戦に進み、結果的に1試合だけとなった準決勝は、日章学園のキックオフで始まった。

 前半は完全に日章学園ペース。DFラインを高く保ち、持ち前のポゼッションサッカーでピッチを支配した。いわゆる“ハーフコートマッチ”をほぼ実現する展開となった。13分の先制点はその流れの中、FW木津蒼(3年)が前線に出したパスのこぼれ球をMF比嘉将貴(2年)が押し込んで決めたものだ。その後も、19分にキャプテンのMF佐藤詩響(3年)、32分に木津が決めて3-0。日章学園は、シュート数10-4という数字以上の強さで圧倒した。

 ところが後半になると、状況に変化が見られる。開始早々の7分には、日章学園ゴール前の混戦から宮崎日大FW三島光貴(2年)が右足のシュートでゴールネットを揺らし、反撃の狼煙を上げる。そこからは点の取り合いとなり、後半アディショナルタイム3分に宮崎日大のFW川元翔太(2年)が3点目を決めた直後に終了のホイッスルが吹かれた。後半のシュート数は日章学園が9本、宮崎日大が8本と拮抗したが、前半のアドバンテージを活かした日章学園が5-3で決勝に進出した。

 決勝の対戦相手は、鵬翔の出場辞退による不戦勝で4年ぶりの決勝となった都城工。「こちらには(1試合分の)疲労度のハンデがある。本来の出来ならどしっとかまえての横綱相撲をやりたいが、どこか迫力や粘りが欠けている。長い芝による足への負担もある。中一日だが、立て直したい」と早稲田一男監督。日章学園が総体、新人戦に続く三冠となるか、都工が初の全国切符を得るのか……。運命の決勝戦は5日(日)の午後1時キックオフだ。

(取材・文 高浜確也)
●【特設】高校選手権2017

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