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[MOM2294]帝京大可児FW大森颯樹(3年)_チームの命運握るCF、託された“14番”の責任果たすダブルハット!

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帝京大可児の伝統的な背番号14を託されたFW大森颯樹(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.5 選手権岐阜県予選準決勝 帝京大可児高 13-0 大垣日大高 長良川]

 帝京大可児高の重要な背番号14番を背負うFW大森颯樹(3年)が、大垣日大高との準決勝でダブルハットトリックを達成した。「みんなが僕のところまでボールを繋いで来てくれるので、しっかりと最後を決めきる、チャンスに繋げることが重要だと思っています」。

 4-3-3の3トップの真ん中に位置する大森颯は、常にトップ下のMF日比野紘樹(3年)、MF坂梨寿莉(3年)とMF本多訓大(3年)のダブルボランチの動きを視野に入れて、ボールが出てくるポジションを取る。さらにダイアゴナルランで中に入って来る左の久保藤次郎(3年)と右の西尾綾祐(3年)の両ウィングの動きも視野に入れ、ワンタッチではたくのか、キープしてからラストパスなのか、それとも自ら突破を図るのかと、素早く選択をして実行に移した。

 この試合ではそれがはまり、面白いようにゴールを奪うだけでなく、質の高いパスでアシストも2つマークした。プリンスリーグ東海でもチーム得点王の10得点を挙げるなど、今年のチームの得点源となっている彼だが、昨年まではBチームにいて、ポジションもボランチとトップ下を主戦場としていた。

 昨年11月にBチームのFW陣にケガ人が続出し、人材不足となってしまった。緊急事態で迎えた練習試合で、「FWをやってくれ」とコーチから大森颯に打診があり、彼も快く応じた。すると、堀部直樹監督も観に来ていたその試合で彼はハットトリックを達成。それ以降はFWに定着し、新チームではセンターフォワードのレギュラーに抜擢をされると、堀部監督から14番を託された。

「最初は1桁の番号がいいなと思っていたんです。でも、『14番はウチの伝統的な番号だ』と聞いて、凄く期待を感じました」。帝京大可児において14番はチームの中心の証。中央大からFC岐阜への来季加入が内定しているMF三島頌平も背負った番号だ。その期待を背に受けた彼は、より意識と責任感が高まった。

「仲間が運んで来たボールだからこそ、責任感を持ってプレーをし続けたい。選手権はもう4年も出ていないからこそ、今年こそは選手権出場を決めたい」。5年ぶり5回目の選手権出場に向けて、逞しく成長を遂げた14番がチームに『結果』をもたらすはずだ。

(取材・文 安藤隆人)
●【特設】高校選手権2017

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