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[MOM2295]各務原MF河田直也(2年)_試合の流れを変えたスーパーサブ。持ち味のドリブルで決勝進出に貢献

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MF河田直也が途中出場から試合の流れを変えた

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.5 選手権岐阜県予選準決勝 各務原高 1-1(PK4-3)岐阜工高 長良川]

 結果はPK戦だったが、彼の投入で明らかに試合の流れが変わった。

 各務原高の2年生ドリブラー・河田直也が投入されたのは後半23分。最初はトップ下として、中盤をかき回す役割だったが、投入から10分後、相手の右サイドバックのプレーの精度が落ちて来たと見るや、梅野剛監督から左サイドハーフに移るように指示を受けた。

 すると、面白いように彼のところにボールが集まって来た。全員が河田の動きを見て、ボールを送り込むと、得意のドリブルで岐阜工高陣内深くまで切れ込んでいった。

 このドリブルが岐阜工にとってボディーブローとなり、徐々にDFラインが下がって、得意の高速カウンターが繰り出せなくなって行く。結果として、河田のドリブル突破はゴールに繋がらなかったが、逆に岐阜工のストロングポイントを消し去り、失点のリスクをかなり軽減させた。

「今日は本当にボールが良く来るなと思った。ボールを受けたらどんどん仕掛けようと思っていた」。彼の県予選での出番は4回戦の加納戦以来、2度目だった。大一番で訪れた出番だったが、彼は臆することなく自分の持ち味を出した。

 158cmと小柄ながら、シャープな身のこなしと確かなボールコントロールでひらりと相手をかわして行く。そのベースは中学時代に所属したFCV可児で鍛えられた。ボールコントロールを磨く中で、FCVと交流のある聖和学園高(宮城)に憧れていたという。

「FCVの遠征で何度か仙台に行って聖和学園と練習試合をした。聖和学園の選手達はみんなドリブルが上手くて、聖和学園でプレーしたいと思っていたんです。でも、いろんなことを考えて、岐阜県内で進学することにしました。各務原は攻撃で持ち味が発揮出来るチームなので、今は本当に来て良かったと思っています」

 幼さの残る表情を見せる河田だが、一度ピッチに入ると相手DFを混乱に陥れるだけの力を持っている。スーパーサブとして流れを変える男は、決勝の舞台でも出番を待ち構える。もっと自分を表現して、より「各務原に来て良かった」と思えるように。

(取材・文 安藤隆人)
●【特設】高校選手権2017

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