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2年生MF河原がハットトリック!日章学園が古豪・都城工を退け、宮崎3冠達成!

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宮崎3冠を達成した日章学園高イレブン

[11.5 選手権宮崎県予選決勝 日章学園高 3-0 都城工高 KIRISHIMAヤマザクラ県総合運動公園サッカー場]

 対戦カードは、ここ10年で8回の優勝を誇る日章学園高と、36年ぶりの全国行きを目指す古豪・都城工高となった第96回全国高校サッカー選手権宮崎県予選決勝戦。立ち上がりから互角で見ごたえのある戦いとなった。

 日章は後方からのロングフィードや素早いパス交換で攻め上がり、都工は素早いチャージからショートカウンターを仕掛ける。両チームともチャンスを作るも、DF陣やともに身長170cm前半と小柄なGK、日章・小原司(2年)、都工・有村大星(3年)のファインセーブでゴールラインを割らせない。結局、前半は互いに見せ場をつくりながらスコアレスで終了した。

 サイドを変えた後半も、前半の続きのような展開となった。この日の最高気温は19度だったが、良く晴れたこともあり、前々日の準決勝同様、前後半にそれぞれ給水タイムが設けられた。試合が動いたのは、後半の給水タイム直後の22分。日章のトップ下で先発したMF比嘉将貴(2年)のスルーパスに、絶妙のタイミングで飛び出したMF河原淳(2年)がゴール左隅に先制点をたたき込む。

 その後、日章の早稲田一男監督はMF河野翼(3年)に代えて、FW木津蒼(3年)を投入し、比嘉をボランチに下げた2トップにシステムを変更。それまでの1トップから変更されたことにより、前線でのボールキープ力がアップした。

 29分にはJ注目のエースFW佐藤颯汰(3年)のヘディングを都工のGK有村がはじくが、こぼれたところをMF河原が右足で押し込み2得点目。一方、都工も県立古豪の誇りと意地をかけ、MF松田正隆(3年)や主将のFW水間椋哉(3年)を中心に再三、日章ゴールを脅かす。

 しかし、ゴールはなかなか決まらない。次第に足も止まりはじめ、逆に日章のパスが繋がるようになる。そして、アディショナルタイムの41分、都工ゴール前のこぼれ球をフリーになっていたMF河原が流し込んでハットトリック達成。日章学園が3-0で2年ぶりの全国切符を手に入れるとともに、高校総体、新人戦と合わせ宮崎県高校サッカーの3冠を獲得した。試合終了後、ピッチに倒れ込む都工イレブンに日章キャプテンのMF佐藤詩響(3年)をはじめとする選手たちが手を貸し、立たせる姿が見られた。

 結果として、今年の大会は第1シードの日章学園が順当に優勝し、全国へと駒を進めた。しかし、早稲田監督が準決後にもコメントしていたように、守備には不安要素や課題が残されている。選手たちの目標となっている「さいスタ」に勝ち進むためには、この日の快勝はひとまず置いて、研さんの積み重ねが肝要だ。

(文 高浜確也)
●【特設】高校選手権2017

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