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日本文理が後半の反撃で2発!新潟明訓を退けて初の選手権出場に王手:新潟

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日本文理が初の選手権出場に王手

[11.5 選手権新潟県予選準決勝 日本文理高 2-0 新潟明訓高 新潟市陸]

 第96回全国高校サッカー選手権新潟県予選は5日に新潟市陸上競技場で準決勝を行い、第1試合は日本文理高が2-0で新潟明訓高を下して初の決勝進出を決めた。

 前半は新潟明訓のペースだった。今大会は、本来センターバックのDF入山慶斗(3年)とDF落合毅人(2年)を前線で起用。2人をターゲットにして素早く攻め込み、セカンドボールを拾ってFW藤田凌央(3年)、FW原田湧太(3年)がサイドから仕掛けてクロスを供給した。11分には、攻撃参加した左DF小澤将秀(2年)が右からのクロスに入り込むチャンスもあった。

 前半30分過ぎには、連続してチャンスが訪れた。30分、左からのクロスを折り返してゴール前に混戦を生み出し、32分には右からのクロスを入山がヘディングシュートで狙った。さらに36分に藤田の縦パスに抜け出した入山がシュートを放ったが決めきれなかった。

 一方の日本文理は、駒沢隆一監督が「セカンドボールを拾うためにボランチを2人にしたが、警戒し過ぎて最終ラインに吸収されてしまった」と話したように押し込まれた。ボールを奪うと、エースのMF久住玲以(3年)とFW横山隼介(3年)の両サイドMFがハイサイドまで縦に運んだが、全体の押し上げが間に合わず、前半は横山が力のないシュートを1本打つのが精一杯だった。

 しかし、日本文理は後半からMF竹内渚(3年)を中盤の底に投入して、中盤を1ボランチに変更。ダブルボランチを務めていた2人を一つ前のポジションに押し上げた。すると後半14分、1トップのFW亀山来駆(3年)が右へ流し、ボランチからシャドーストライカーの位置に変わったMF伊藤駿(3年)がシュートを放つなど攻撃のリズムが生まれた。そして後半19分、久住が前線にフィードしたFKを左DF田中拳斗(3年)が頭で反らして、先制点を挙げた。

 ボール支配で上回りながらゴールを奪えない新潟明訓は後半25分過ぎから次々に選手を交代。約10分間で4選手を投入して流れを変えに行った。しかし、前がかりになったところで背後を突かれた。試合終了間際の40分、日本文理は久住が左サイドをドリブルで進んで、スルーパス。抜け出した亀山のシュートがゴール前に飛ぶと、右DF吉田元樹(3年)が押し込んで追加点を奪った。ほどなくタイムアップの笛が鳴り、日本文理が2-0で新潟明訓を退けた。

 勝った日本文理は、夏のインターハイ(全国高校総体)に続き、全国高校選手権でも初出場を狙う。駒沢監督は「インターハイの後はモチベーションを保ち切れずに、良かった部分が消えかけたところもあったけど、取り戻し始めている」と手ごたえを話した。

 エースの久住は「去年は、明訓を相手に2点取ったのに3点返されて、すごく悔しい思いをした。去年の先輩の分も背負って戦ったので、勝ててうれしい。明訓にはアルビレックス新潟U-15時代の仲間がいっぱいいて、試合後には『全国に行けよ』と言ってもらえた。彼らの分も、先輩の分も全部背負って優勝したい」と全国進出にかける思いを語った。

 決勝戦は12日にデンカビッグスワンスタジアムで行われ、日本文理は開志学園JSC高と対戦する。

(取材・文 平野貴也)
●【特設】高校選手権2017

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