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「どこが相手でも攻める姿勢貫いた」快進撃の湘南ユースは再び8強の壁破れず

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湘南ユースは準々決勝で敗退となった

[11.5 Jユースカップ準々決勝 湘南ユース1-1(PK4-5)G大阪ユース NACK]

 またも8強の壁は破れなかった。湘南ベルマーレユースは夏のクラブユース選手権と同じく、ベスト8で大会から姿を消した。神奈川県リーグ1部所属ながら、高円宮杯プレミアリーグ所属の強豪とも互角に渡り歩いたが、快進撃はここでストップ。時崎悠監督は「我々が一年間積み上げてきた相手のゴールに向かうプレーを発揮して、選手は延長も含めて本当によく頑張ってくれた」と最後まで走り抜いた選手たちをねぎらった。

 立ち上がりから出足鋭いプレスをかけ、高い位置でのボール奪取からショートカウンターで攻め込んだ。アグレッシブな攻撃が実ったのは後半28分。MF石原大樹(3年)が右サイドで相手DFを振り切ると、そのまま猛然と駆け上がってアーリークロス。エリア内に走り込んだFW井上恵武(3年)が左足ダイレクトで押し込み、先制に成功。しかし、勝利をつかみかけていた後半アディショナルタイムに同点弾を許し、PK戦の末に4-5で惜敗。あと一歩届かなかった。

 1回戦で横浜F・マリノスユースに延長4-3で競り勝ち、チームは波に乗った。「マリノスに勝てたことが勢いを持てたきっかけになったし、自分たちの良さを出せば絶対にどこでも苦しめられるという自信は持てたと思います」。2回戦の東京ヴェルディユース戦、3回戦柏レイソルU-18戦は台風接近の影響による風雨の中、水たまりのピッチでプレー。通常通りボールを転がすのは困難なコンディションでもしっかりとチャンスを仕留め、上位カテゴリーの相手を3試合連続で撃破した。

「どこが相手でも攻める姿勢を貫いてやってきてきたことが、今年8年ぶりのクラブユース選手権全国出場につながった。全国大会でもプレミアのチームといい試合をしてベスト8までいけたことで自信を深められた。少しずつ積み上げてきた自信がJユースカップの4試合でしっかりと出せるようになった」

 今シーズンは県リーグ1部4試合を残すが、昇格の望みは絶たれている。「プリンスには上がれないので、まずはしっかりと県リーグの残留をすることと、今年体験できた“基準”から来年のチームに上積みできるように練習の中で士気を上げていきたい」。2大会でしっかりと爪痕を残し、来季の躍進につながる土台はつくった。

(取材・文 佐藤亜希子)
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