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[MOM485]拓殖大FW長尾吉家(2年)_昇格に繋がらなくても…意地の土壇場弾「来年に繋げたい」

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土壇場弾で拓殖大を3連勝に導いたFW長尾吉家(2年=静岡学園高)

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.5 関東大学2部L第20節 拓殖大2-1東京農業大 多摩市立陸上競技場]

 最後まで諦めない、気持ちの見えるゴールだった。1-1で迎えた後半アディショナルタイム3分、ゴール前の混戦でボールがこぼれると、FW長尾吉家(2年=静岡学園高)が気持ちで押し込む。「それまでにも何回かチャンスがあった。大事に行き過ぎて相手にブロックされたりした。次来たら思いっきり打ってやろうと思っていた。振ったら入ったんで良かったです」。

 長尾は高校時代を静岡県の名門、静岡学園高で過ごした。順天堂大のFW旗手怜央らと同級生で、ボランチやトップ下など中盤でプレーする選手だった。自身を「パサー」だと分析する長尾だが、大学2年生になった今季よりFWに挑戦。持ち前の器用さでポジションを確保すると、第17節の早稲田大戦では初のハットトリックを記録。そして第20節の東京農業大戦では土壇場で決勝点を決めるなど、勝負強さも見せつけている。

 拓殖大は前期は昇格圏の2位早稲田大と勝ち点差3の3位と好位置で落ち返したが、後期は開幕から6戦未勝利とまさかの失速。第18節の神奈川大戦で初勝利を挙げると、3連勝と息を吹き返したが、巻き返すには遅く、2節を残して1部昇格の可能性が消滅した。

 ただこれは自分たちが招いた結果。残り2試合をおざなりにするわけにはいかない。現在のチーム状態について「勝ち癖が付いたのかな。ようやくみんな気持ちの部分でイケイケになっていると感じます」と分析する吉家。次戦は1部復帰を決めたばかりの国士舘大が相手ということもあり、「全力でやりますよ。何としても来年に繋げたい。来年以降もFWで勝負していきたいと思っている。そのためにも今7ゴールなので、2桁を狙いたいなと思います」と意欲的に話した。

(取材・文 児玉幸洋)
●第91回関東大学1部L特集

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