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[MOM486]国士舘大MF平野佑一(4年)_個性派軍団まとめ上げたキャプテン、プロへ

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国士舘大の主将MF平野佑一(4年=國學院久我山高)

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.5 関東大学2部L第20節 国士舘大1-1東京学芸大 多摩市立陸上競技場]

 結果的には昇格を決めるゴールになった。引き分け以上で昇格が決まるという試合で、国士館大は開始3分に失点。嫌な空気が流れたが、同15分に獲得したPKをMF平野佑一(4年=國學院久我山高)が落ち着いて決めて、同点に追いついた。逆転ゴールは決まらず、2部リーグ優勝を決めることは出来なかったが、主将MFは「試合だけを振り返ると悔しさもあるが、昇格を決めれたので、今は素直に喜びたい」と口元を緩めた。

 自身を含めJリーグ内定3選手、DF住吉ジェラニレショーン(2年=日大藤沢高)、DF飯野七聖(3年=新潟U-18)、MF諸岡裕人(3年=正智深谷高)、FW大石竜平(3年=清水桜が丘高)といった個性の強い選手がスタメンに並ぶ。平野はそんなタレント軍団を主将としてまとめ上げ、1年での1部復帰というミッションを遂行した。

 サッカー人生初のキャプテンを務めた大学最終学年。「スタッフを選手の架け橋になることを意識した。特に一個下が癖が強いというか、精神的にくせのある選手が多いので」。自身が抜ける来年の戦いが心配と苦笑いを浮かべるも、「矢印のパワーがひとつの方向に向かえばものすごいパワーになると思う。来年は一部に戻ることが国士舘ではない。一部で優勝目指せるようなチームになることが国士舘だと思う」と後輩たちに力強いメッセージを送った。 

 卒業後は水戸ホーリーホックに入団する。「いきなりJ1でやっていける力はない」との自己分析で、入団クラブを決定した。練習参加をした際にも手ごたえを掴んだといい、「国士舘OBがコーチをしていたりして、サッカーが似ている。そういう意味ではフィットしやすいと思っている。練習参加した時も十分にやれると思った」と発言も頼もしい。

 自身のプレースタイルについては「攻撃では得点につながる直接的なプレーじゃなくで、振り返ればあのプレーがあったから点になったという地味なプレーに絡むことが理想。守備では相手のチャンスの芽を摘む、ボールを取る力が自分の売りだと思っている」と解説。理想とするMF中村憲剛(川崎F)やMF遠藤保仁(G大阪)に少しでも近づくため、「まずは水戸のために即戦力となって、チームの中心になりたい」と話した。

(取材・文 児玉幸洋)
●第91回関東大学1部L特集

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