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[MOM2321]大分西FW幸航平(3年)_何かをやってくれる男、中心選手が大一番で先制ヘッド

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後半8分、大分西高はFW幸航平が先制ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.12 選手権大分県予選決勝 大分西高 3-1 鶴崎工高 大銀ド]

 大分西高・首藤啓文監督はこの選手をこう語る。「メリットの部分とデメリットの部分が同居している選手なんです」と。

 この選手とはFW幸航平(3年)。この決勝でも貴重な先制点を決めた誰もが認めるチームの中心選手だ。

 この試合ではFW登録されているが本来のポジションはボランチ。大分トリニータU-15出身で技術的な土台もしっかりと持っているが、首藤監督は「中盤の底で守備をしたり、ボールをさばくよりも前で使ったほうが持ち味が出る」という思いで前線の位置に彼を配した。

「監督からは、もっと冷静にプレーしろと言われます」と本人もややもすると熱くなりすぎる部分は自覚している。準決勝の大分鶴崎高戦ではその『デメリット』がプレーに現れ警告ももらった。しかし、スコアレスのままPK戦にもつれ込んだ試合を決めた最後のキッカーも彼だった。

 この決勝戦でも、180cmの長身を生かした高さのあるヘディングで貴重な先制ゴールを決めるなど、ここ一番で真価を発揮するのはやはりエースとしての自覚だろう。

 FWでありながら、やや下がり目のポジションでプレーし、時にはサイドに流れ、また機を見てのパスでも試合に貴重なアクセントをもたらせた万能選手だ。そして、ここ一番では点取り屋として前線に攻め上がり、ゴールチャンスを狙う。その思いが先制点につながった。

「前半はマッチアップの部分で負けていたので、後半はチャンスが来れば絶対に決めたかった。FWとしてはもっとやれる部分もあったと思うが、大会を通して味方を生かすプレーはできたと思う」

 初の選手権出場となるが、本人は「まずは一つ勝つことを目標にしたい」とあくまで謙虚な姿勢。しかし、彼の持つ『メリット』の部分が存分に発揮されれば、全国の舞台でも大分西の躍進に大きく貢献することができるだろう。

(取材・文 安倍令文)
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