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沢登氏が引退試合、ラモス、カズなど豪華な顔触れ

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 清水エスパルスのMFで、Jリーグ開幕の93年から長らく活躍した沢登正朗の引退試合「エスパルス・オールスターズ対ジャパン・オールスターズ」が21日、日本平で行われた。
 それぞれ往年のスターたちと現役の混成チームで、40分ハーフ。一度交代した選手は再び出場しても良いというルールだった。沢登は前半エスパルス・オールスターズ、後半はジャパン・オールスターズでプレー。豪華な顔ぶれが揃ったためか、1万7000人以上のファンが集まった。

 メンバーは以下の通り。(カッコ内は交代出場)

エスパルス・オールスターズ
GK シジマール(真田雅則)
DF 市川大祐、堀池巧、高木和雄、平岡直起、(安藤正裕、内藤直樹、森岡隆三)
MF 大榎克己、伊東輝悦、藤本淳吾、沢登正朗(三渡洲アデミール、永井秀樹、平松康平、高木淳平、田坂和昭)
FW 長谷川健太、安永聡太郎(興津大三、向島建)

ジャパン・オールスターズ
GK 下川健一(川口能活)
DF 三浦泰年、小村徳男、柱谷哲二、都並敏史(相馬直樹)
MF?迷・襦∋蓋・嚢亜∋葦挫領鼻・覲㌫慮・・篷楜瑛此※沢登正朗、ラモス瑠偉、藤田俊哉、
FW 城彰二、小倉隆史(武田修宏、中山雅史)

 試合は“エスパルス”が前半、沢登のCKから長谷川健太が先制したが、“ジャパン”は城のヘディングで同点に追いつく。決勝点をあげたのは、後半“ジャパン”でプレーした沢登。カズからのグラウンダー・クロスを二アサイドで受け、右足で豪快に蹴りこんだ。
 現役選手に助けられてか、往年のスターたちはそれぞれ“全盛期の片鱗”で魅せ、“全盛期を髣髴させる”演技で沸かせた。例えば、北沢はやはり“中盤のダイナモ”だったし、都並は“職人芸”スライディングタックルを敢行。元ガンバ大阪のファンタジスタ磯貝洋光は、かなり太めになったが、巧さは健在だった。三浦康年(ヤスさん)は、41歳にもかかわらず、闘志あふれるプレーで80分プレーした。また、柱谷がファールを侵した後に審判へ大げさな抗議(演技)をしたり、ラモスが自陣へ手を大げさに振って全力疾走(演技か本気かは疑問)したり、武田が決定的シュートをはずしたり。中でも、主役の沢登をしのぐほどの声援があったのが、現エスパルス監督の長谷川健太。「ケンタ、フリー」など長谷川へのパスを促すファンの声などもあり、右サイドを何度も走った(走らされた?)。疲労からか前半20分で退いたが、試合終了間際には、「ケンタ」コールに応えて再出場。清水東高校時代からの人気者は健在だった。
 非常に面白い試合だった。今年は、Jリーグ開幕から15シーズン目になるが、選手のプレーを見ることで改めて歴史を感じた。こういった試合がもっと行われば面白いと思う。各クラブ、シーズン前の行事にしても良いのではないだろうか。若いファンにとっては、クラブの歴史を感じられるという魅力もある。(取材・文 木次成夫)

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