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優勝にも笑顔は控えめ…“初失点”に猛反省の松山工GK伊藤「伸びしろがあると思って…」

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189cmの長身を誇る松山工高GK伊藤元太(2年、写真左)

[11.11 選手権愛媛県予選決勝 今治東中等教育学校1-2松山工高 西条市]

 自身初めての選手権出場が決まった陰で、その心中は複雑だった。松山工高GK伊藤元太(2年)は「無失点で優勝することが目標」と県予選に臨んでいたが、最後の一戦で自身のミスから初失点。「優勝できたことはうれしいけど、もったいないプレーだった」と肩を落とした。

 松山工は準決勝までの3試合を5得点0失点で勝ち抜き、目標をキープしたまま今治東中等教育学校との決勝に進出。ところが、序盤から思いどおりの試合運びができず、スコアレスで迎えた前半12分、思わぬ形から先制点を許してしまう。

 左サイドのタッチライン際で与えた直接FK。MF田坂潤(高3)のキックはクロスではなく、シュート性のボールとなってゴールへ向かった。ところが伊藤の目線は「角度がなかったので、シュートはないと考えてしまった」とゴール前の混戦に。軌道を見た伊藤は慌てて重心を移動し、必死で足を伸ばしたものの、時すでに遅し。ボールに触れることができないまま、ゴールを破られてしまった。

 このプレーの反省点は2つあるという。まずは「シュートはないだろう」という予断によるポジショニング。「前にポジションを取ったことで、意表を突かれてしまった」と悔いの残る判断となった。もう1つは「足で行ってしまった」こと。難しいバウンドでニアサイドを突かれる形となり、「手で行くか、足で行くか迷った」ことが明暗を分けてしまった。

 地元の帝人SSに所属していた中学時代の後半からゴールマウスを守り始めた伊藤は、GKキャリアが約3年と比較的浅く、1年時から起用を続けてきた坂本哲也監督は「まだ修正すべき点がいっぱいある」と指摘する。それでも、190cm近い身長と「バレーボール一家なので、小さい頃からジャンプをしていた」ことで培われた身体能力は、多くのGKがどんなに欲しても得られない素質。すなわち、そこにどれだけ経験を乗せていけるかが重要となってくる。

 逆転で2年ぶり6回目の優勝を決めた試合後、伊藤は「正直、気持ち的にマイナスになってしまっている」と自身のミスに落ち込んでいた。それでも全国大会に名誉挽回のチャンスを得られたことで、「ああいう失点はいかんのですけど、ここで経験したことを何とか良い意味で捉えたい」と、悔しい経験を糧とすべく切り替えて前を向いた。

「自分には伸びしろがあると思って、もっともっとトレーニングを続け、安定して信頼されるGKになりたい」。そんな目標を持つ伊藤の目下の課題は「ウエイトがない」こと。189cmの身長に対して体重69kgはか細さが否めず、「もっとガッチリとして、もっとGKらしくなりたい」と話す。素材感抜群の2年生GKは自らの素質にさらなるレベルアップを課し、ベスト8を目指す全国大会に臨む構えだ。

(取材・文 竹内達也)
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