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ACL出場権懸けたライバル対決、磐田の猛攻をしのいだ柏が9試合ぶり完封勝利

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この日唯一の得点はオウンゴール

[11.18 J1第32節 柏1-0磐田 柏]

 ACL出場権争いを演じるチーム同士、勝ち点55の4位柏レイソルと勝ち点44の6位ジュビロ磐田が激突した。オウンゴールで前半のうちに先行した柏が磐田の猛攻をしのいで完封勝利。5試合ぶりの勝ち点3をつかんだ。

 4戦勝ちなし(2分2敗)と勝ち点を伸ばせていない柏だが、大黒柱のMF大谷秀和が1か月ぶりに先発に復帰。欠場したDF中谷進之介に代わってDF鎌田次郎が入り、DF中山雄太とともにセンターバックに入った。
 一方、6戦負けなし(3勝3分)と好調の磐田。前節・横浜FM戦では出場停止だったDF高橋祥平がスタメンに。チームトップ13得点のFW川又堅碁を頂点に、MF中村俊輔とMFアダイウトンが逆三角形をつくる前線を配置した。
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 立ち上がり早々に高橋、DF櫻内渚、中村俊輔がダイレクトパスの交換で右サイドを崩したのを皮切りに、磐田がペースで試合は進む。8分には川又が単身切り込み左足でミドルシュートを放ったが、クロスバーを超えてしまう。対する柏は長いボールを多用する展開を強いられる。しかし、中村俊輔とアダイウトンも下がってサイドで数的優位をつくられてサイドを攻略できず。FW伊東純也のドリブルもDF小川大貴に対応されてしまう。

 クロスも上げられないような展開が続く柏だったが、29分、大谷からの浮き球を右サイド深い位置でピタリと足元におさめた伊東が仕掛ける。鋭い切り返しで小川を置き去るとGKとDFの間に鋭いボールを送る。ファーサイドではFWハモン・ロペスが待っていたが、クリアしようと足を延ばしたDF櫻内渚に当たり、オウンゴールで均衡は破れた。

 MF中川寛斗がボランチとDFラインの間でボールを受けてチャンスの回数を増やしていく柏。右サイドの深い位置まで持ち込み、CKの回数を重ねていくが、追加点に結びつけることができない。44分にはDF小池龍太の縦パスに抜け出したFWクリスティアーノがミドルシュートで狙ったが枠をとらえきれず、1-0で柏がリードして最初の45分を終える。

 後半開始とともに、櫻内を下げてMF上原力也を入れた磐田は、右から小川、DF大井健太郎、DF森下俊、髙橋を配置した4バックに変更。上原をボランチに、MF川辺駿をトップ下にした4-2-3-1へとシフトした。得意とするセットプレーでもシュートまで持ち込めない磐田は、川辺に代えてMF松浦拓弥を投入し、攻撃の手を強める。

 21分、何度も突破を試みていたアダイウトンが柏DFに囲まれながらもドリブルでペナルティエリアへ。DF輪湖直樹に倒されたかに見えたが、笛は鳴らなかった。26分には小川のスルーパスに抜け出したMFムサエフが川又にクロスを送ったが合わせることができず。

 劣勢が続く柏は中川を下げてMF栗澤僚一を入れるが、磐田の勢いは止まらない。30分、敵陣でのインターセプトからカウンターに出るが、川又のシュートは鎌田のスライディングに阻まれる。直後には中村俊輔のポストプレーに抜け出たアダイウトンがペナルティエリアでGKと1対1を迎えたが、GK中村航輔のビッグセーブにあってしまう。

 柏はカウンターから伊東がミドルシュートを放ったが、ゴールポストに弾かれて追加点とはならない。ピンチをしのいだ磐田は髙橋がペナルティエリア内で倒されたがファウルとはならず。松浦のミドルシュートはGK中村航輔の手におさまった。なおも猛攻をかけ、松浦のスルーパスに抜け出した川又がGKと1対1になったが、シュートはゴールマウスを外れてしまう。

 互いに3つの交代枠を使いきった総力戦となった一戦は、柏が逃げ切りに成功。9試合ぶりの完封でACL出場権を争うライバルに勝利した。

(取材・文 奥山典幸)

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