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意地のゴールも勝利に繋がらず…2部降格慶大MF渡辺夏彦「申し訳ない」

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2部降格が決まり呆然とピッチを見つめるMF渡辺夏彦(4年=國學院久我山高)

[11.18 関東大学1部L第22節 流通経済大3-1慶應義塾大 味フィ西]

 慶應義塾大の2部降格が決定した後、ゴール裏へのあいさつを終え、ベンチへと引き上げたイレブンの中で、MF渡辺夏彦(4年=國學院久我山高)はただ茫然とピッチを見つめて立ち尽くしていた。「実感がなかった。何も考えていなかった」。ぽつぽつと降る冷たい雨がより悲しみを引き立てていた。

 ベンチスタートだった渡辺は、スコアレスの後半27分から登場。先制を許した後の同36分には右サイドからドリブルで切り込んで、ゴールネットを揺らした。

 出場は「俺が出たら俺が点を取るから出せてくれ」と、須田芳正監督に志願してのものだったという。ただ有言実行の得点も勝利には繋がらず。「あの1点には何も意味はない」と肩を落とすと、「これまでの歴史を作ってきたOBたちに申し訳ないですし、後輩たちにも申し訳ない気持ちでいっぱいです」と責任を背負いこんでいた。

(取材・文 児玉幸洋)
●第91回関東大学1部L特集

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