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「昇格したときの10番になれるように…」千葉MF町田也真人の成長促す“ナンバー10”

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ジェフユナイテッド千葉MF町田也真人

[11.19 J2第42節 千葉2-1横浜FC フクアリ]

 崩しの場面に顔を出す。フィニッシュにも絡む。そして、守備に回っても激しく体を寄せてボールを強奪する。身長166センチの小兵だ。しかし、ジェフユナイテッド千葉の背番号10を背負うMF町田也真人は、その小さな体からは想像できないほどの存在感をピッチ上で放ち続けた。

 プレーオフ進出のためには勝利が絶対条件の千葉。しかし、試合開始早々の前半1分にオウンゴールで先制点を献上してしまう。だが、嫌な流れを町田の右足が断ち切った。同30分、FWラリベイが巧みにボールキープすると、右サイドでボールを呼び込む。角度がない位置でボールを受け、「中を見たときにタカさん(FW船山貴之)が走り込んでいる」のと、「GKがちょっと前にいるのが見えた」という。そして、町田が選択したのは、船山へのパスではなく、意表を突いたシュートだった。

 確かに角度はなかったが、GK高丘陽平とゴールポストの間を抜けたボールは鮮やかにネットを揺らし、貴重な同点ゴールが生まれる。「思い切って、『もう、いいや』と思って蹴った結果、奇跡が起きました。ビックリした」とおどけながらも、この1点がチームに勢いをもたらしたのは間違いない。

 その後も、幾度となく決定機に顔を出した。しかし、相手選手のブロックに遭うだけでなく、シュートが枠を捉えない場面もあった。後半36分にはFW清武功暉の折り返しからゴール前でフリーになるも、「上に蹴れば絶対に入ると思って強めに上に蹴ったけど、力み過ぎたし、上過ぎた」とネットを揺らすには至らず。「外し過ぎて、途中からシュートを打たない方が良いと思ったくらい」と苦笑したように、後半だけで放った4本のシュートは得点には結び付かなかった。

 しかし、後半アディショナルタイムに清武のCKからDF近藤直也がヘディングシュートで劇的な決勝点を奪い、2-1の勝利を収めたチームは、プレーオフ出場権を獲得した。

 攻守に輝きを放った町田が今季の変化を語る。フアン・エスナイデル監督からは、「お前がすべてやれと言ってもらった」ほどの信頼を得ており、この言葉が自信へとつながる。「変に気負うのではなく、本当に自分で全部やってやろうという気持ちを持たせてくれた」。その結果、「一つひとつのプレー、プレスやボールを持ったときに自信が持てるようになり、迷いがなくなった」という。そして、今季から背負った「10」番が成長をさらに促してくれている。

「10番像は自分の中でいろいろあるけど、やっぱり“弱い10番”にはなりたくなかったし、10番は恥ずかしいプレーはできない。普段、番号はあまり意識しないけど、僕にとって10番って特別なんだなと思います」

 J1昇格プレーオフ出場権は獲得したが、まだ何も成し遂げていない。プレーオフの2試合に向けて、「この1年間、そしてプロになってやってきたことを、まずは次の試合にすべて出せるように準備します」と意気込みを示す。背番号10を背負った最初のシーズンで、チームの悲願であるJ1昇格を達成できるように――。闘志を燃やす男は、「昇格したときの10番って、歴史に残したいですね」と決意を語った。

(取材・文 折戸岳彦)
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