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[MOM2338]流経大柏DF関川郁万(2年)_J内定アタッカーを完封した鉄の壁「空中戦は譲れない」

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流通経済大柏高DF関川郁万(2年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.23 選手権千葉県予選決勝 流経柏高2-1市立船橋高 フクアリ]

 まさに“鉄の壁”だった。市立船橋高が放り込むロングボールをはじき返し、地上戦でも絶妙な間合いを保って相手選手のPA内への進入を防ぐ。流通経済大柏高DF関川郁万(2年)の集中力は最後まで途切れることなく、ライバルを最少失点に抑える原動力となり、千葉県制覇に貢献した。

 対戦相手となる市立船橋の最前線にはJ2岡山入りが内定しているFW福元友哉(3年)が構えていたが、物怖じしない。「空中戦はやっぱり譲れない部分」と語るようにハイボールを競り合ってもほとんどのボールを打ち返し、相手の背番号10に仕事をさせず。体を投げ出すような打点の高いヘディングは最後まで市立船橋攻撃陣を悩ませた。

 コンビを組むDF瀬戸山俊(3年)との連係も絶妙だった。果敢にチャレンジする関川の隣にいる瀬戸山は、スッと背後に回ってカバーに入る。「しっかりとチャレンジしたいので、カバーがいると安心する」と3年生のフォローがあるからこそ自身の持ち味が発揮できると、信頼を寄せた。

 この日のスターティングメンバーに、唯一2年生で名を連ねたものの、本田裕一郎監督が試合後、決勝点を演出したMF熊澤和希(2年)とともに、「あいつらは3年生みたい」と称賛するほどの圧巻のプレーを披露し、全国への扉をこじ開けた。殊勲の2年生は「インターハイ王者だし、選手権に出ないといけない立場だった。ホッとした」と安堵の表情を見せている。

「ずっと関川に抑え込まれてしまった」と福元が唇を噛んだように、プロの道へと進むアタッカーを抑えたことで、「福元選手を相手にはね返せたことは自信になる」と、ライバルを完封して自信を手に入れた男は、「小中学生のときは、ただ凄いなと思っていたけど、流経大柏に入ることが決まって、選手権に出ることが夢となった」という夢舞台へと向かう。

(取材・文 折戸岳彦)
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