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大宮はクラブ最高5位からの転落…森社長には「お前のせいだ」と怒号も

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サポーターの願いは届かなかった

[11.26 J1第33節 大宮0-0甲府 NACK]

 勝利が絶対条件だった。大宮アルディージャは甲府との直接対決で最後までゴールを奪えず、0-0で引き分けた。8月13日の第22節新潟戦(1-0)以来、直近11試合(6分5敗)で勝利から離れ、最終節を残して来季のJ2降格が決まった。

 静まり返ったスタジアムで行われたホーム最終節のセレモニー。森正志社長の挨拶には拍手が送られず、一部のサポーターからはブーイングが浴びせられた。「さらに高みを目指さなければならないとシーズンをスタートさせた。その目標には届かず、本日このようにホーム最終戦で降格することになってしまいました」。森社長がそう話す途中、ゴール裏からは「お前のせいだ」と怒号も飛んだ。

 昨季は年間勝ち点5位とクラブ史上最高の成績を残した。今年は上位定着を目指したシーズンだったが、クラブワーストを更新する開幕6連敗と序盤から苦戦。コンスタントに勝ち点を積み上げられず、降格圏に低迷した。

 今季の問題点について聞かれた森社長は「いろんなことがスタート前からあった。それが原因だとは言わないけど、たとえば一つの事情として主力選手が出ていったこと」と、攻撃の中心選手だったMF家長昭博、MF泉澤仁らが流出した影響を指摘した。

 主力の流出で序盤に躓き、クラブは5月末に渋谷洋樹元監督を解任。コーチから昇格した伊藤彰前監督が後任として指揮をとったが、残留圏には定着できなかった。さらに、ラスト3試合で石井正忠監督に逆転残留を託したが、降格は逃れられなかった。

 シーズン2度の監督交代も奏功せず、ここまでわずか5勝。「負け続けた原因については決定的な原因があるのかというと難しいと思う」と振り返った森社長は「タイミングタイミングでの組み合わせ、モチベーション、クラブとしての進め方がかみ合わなかったのかな」と、一体感が欠けていたことを凋落の原因に挙げた。

(取材・文 佐藤亜希子)

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