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「井原さんを男にできなくて申し訳ない」福岡DF亀川、決意のシーズンも一歩届かず

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アビスパ福岡DF亀川諒史

[12.3 J1昇格プレーオフ決勝 名古屋0-0福岡 豊スタ]

 J1復帰を果たせなかった。アビスパ福岡DF亀川諒史は悔しさを滲ませつつ、懸命に前を向こうとしていた。

「最高の雰囲気で最高のサッカーが90分間できていた」。そう振り返ったように 福岡は激しい守備で名古屋の攻撃をはね返し、素早い攻守の切り替えから幾度となくゴールに迫った。「前半のサッカーに手応えを感じていた」という中で迎えた後半は攻勢を強め、終盤には猛攻を仕掛けたもののゴールだけが生まれない。0-0のまま試合終了を迎え、J1昇格を逃すこととなった。

「昇格できなかったのは本当に悔しい。井原(正巳)さんを男にできなかったことも申し訳なく思うし、遠くまで駆け付けてくれた多くのサポーターの皆さんにも、結果を出せずに本当に申し訳ない」

 J2降格が決まった昨季シーズンオフには、他クラブから獲得のオファーも届いたが、「井原さんの信頼を感じ、恩返しをしなければいけない気持ちが強くなった。五輪に出場できたのも、本当にこのチームに来て、このチームがあったからこそ」と残留を決断。「J1昇格を達成できるように死ぬ気でやっていきたい」と決意してシーズンに臨んでいた。

 だが、あと一歩届かなかった。目標を達成できず、「まだまだ自分たちの力が足りなかったということ」と唇を噛むと、「でも、これでサッカー人生が終わるわけはない」と声を振り絞る。「どうこう言って、結果が変わるのであれば言いたいけど結果は変わらない。真摯に受け止めて今後やっていくしかない」と気丈に前を向こうとしていた。

(取材・文 折戸岳彦)
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