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「普通にやらしてと…」乾貴士、リーガの“日本人ダービーキャンペーン”に本音吐露

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乾貴士も過剰な演出に苦言?

 9日のリーガ・エスパニョーラ第15節、エイバルは敵地コリセウム・アルフォンソ・ペレスでのヘタフェ戦をスコアレスドローで終えた。この試合で先発出場を果たし、63分に交代でピッチに下がったMF乾貴士は試合後、悔しさも残る一戦であったとの感想を述べている。

 手堅い守備を特徴とする両チームの対戦とあって、明確な決定機に乏しい内容となったこの試合。乾は「相手もボールをつなぐより前に蹴ってきて、その辺でプレッシングがはまらなかったですし、自分たちの良いプレスができない感じだったので難しかった」と振り返る。

 また、自身のプレーについては「個人的なパフォーマンスについてはまったく良くなかったですし、ボールに絡めず、守備のときもセカンドボールが拾えなかったりしたので」と反省点を語り、「切り替えてやらないといけないこと」と次節バレンシア戦を見据えた。

 この一戦は、乾のエイバルとMF柴崎岳のヘタフェの試合ということで注目を集めた。乾は「色々話をしましたし、メールとかもしてたので」と柴崎と連絡を取り合っていたことを明かしながらも、リーガ側が“日本人ダービー”を大々的に盛り上げようとしたことには、不思議な感覚を覚えていたという。

 この試合の開催時間を日本時間9日21時に設定したリーガは、同リーグ史上初の“日本人ダービー”を日本に向けたプロモーションの機会と捉えていたようだ。リーガのマーケティング部門はヘタフェ&エイバルサポーターの両席に「こんにちは日本」のビッグフラッグを用意し、また日本の旗を持ったエスコートキッズとともに選手たちを登場させた。さらにフィギュアスケート選手ハビエル・フェルナンデスが行った始球式では乾&柴崎の両選手をそばに置き、電光掲示板では「リーガ・(ハートマーク)・日本」「こんにちは日本」「It’s not soccer. It’s LaLiga」といったメッセージを発信していた。

 乾はこうしたキャンペーンについて、次のような感想を述べている。

「こんなに盛り上げる必要があったのかなって感じもしますし、なんですかね。まあその、期待に応えられなかった自分がすごく悔しいですし、情けないですね。日本人の方もすごく来てくれていて、これだけ来てくれることも珍しいので、それに関してはすごいありがたいですし、嬉しかったですけど……。日本人が出るだけでなんでこんなに盛り上がるんやろとは思いましたし、なんかよく分からなかったですね」

「(試合が始まったら)そんなに気にはならなかったですね。気になったと言えば、あの始球式はいるのかなって感じでしたけど。ありがたいことと言えばありがたいことなんですけど、盛り上がる必要もないんじゃないかなと思います。普通にやらしてとは思いますけどね。俺、3年いるんで、ちょっと放っておいてほしいです(笑)。1年目同士でやっておいてほしいです。俺にはちょっと、もう別に……放っておいてほしいですね。エイバルが次やるってなったら止めます(笑)。こっちはいいからって(笑)」

 なお乾は63分にピッチから下がり、柴崎はその10分後に出場。両選手が、ピッチ上で一緒になることはなかった。

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