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DF昌子が見せた“相棒”への期待「これまでため込んできたものを…」

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北朝鮮戦でキャプテンマークを巻いたDF昌子源

 連係不足は言い訳にしない。9日の北朝鮮戦(○1-0)でキャプテンマークを巻いた日本代表DF昌子源(鹿島)は、今大会のDF陣で最多の8キャップ目を記録。最終ラインはだれが出ても代表経験の少ない選手ばかりだが、「時間がない中でも、どれだけ息を合わせていくかが大事」と強い決意を述べた。

 12日の中国戦(味スタ)に向けては「本来の目的は優勝であるし、3試合とも勝つことが最大の目標」と、あくまで2連勝だけを考えている。「勝たないことにはアピールもクソもないし、勝って初めてアピールができる」。北朝鮮戦前にも口にしていた言葉を繰り返した。

 もちろん、不慣れなタッグでプレーする難しさは分かっている。北朝鮮戦ではDF谷口彰悟(川崎F)とセンターバックを組んだが、「(谷口)彰悟くんのクセとか特徴を全部インプットできる機会があればいいですけどね……」と苦労も吐露。「代表選手である前に僕らは人間なので、その中で試合をすることは正直に言って難しいこと」と素直に認めた。

 今大会は試合ごとにメンバーの入れ替えが予想され、中国戦でもコンビを組む相手が変わる可能性はある。「新しい選手と新しいコンビでやるとなったら難しい。ミスが起きていろんなことが起きるかもしれないので、全員でカバーしないと勝てない」。候補になるのはDF三浦弦太(G大阪)かDF植田直通(鹿島)。植田であれば、鹿島でもコンビを組んでいる“相棒”だが、2015年1月の初招集から約3年間にわたって出場機会のない後輩に対しては気遣いも垣間見せた。

「言い方は悪いですけど……」と前置きしたうえで、「パッと呼ばれてパッと出るよりも、全然出られなくて悔しい思いをしてから試合に出たほうが、あいつの性格を考えると良さそうな気がするんですよね」と思い遣った。

「あいつは出たいんでしょうけど、こうなった以上は、試合に出たときにため込んできたものを出してもらいたい」。着実に近づいている相棒の代表デビューに期待を寄せる昌子は「あいつの実力は代表の中でも一番分かっていると思うので、楽しみですね」と笑顔で取材エリアをあとにした。

(取材・文 竹内達也)

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