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今季終盤は5戦3得点、早大が誇る“ハイタワー”・山形入団のDF熊本雄太がJ2の制空権争いに挑む

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DF熊本雄太は山形に入団する

 モンテディオ山形に入団する早稲田大DF熊本雄太(4年=東福岡高)は12日、入団会見を行った。内定をもらった当時のことを思い出し、「嬉しかった」と安堵の表情を浮かべた。

 熊本は今年の3月に足首を脱臼骨折。昨季はリーグ戦21試合に出場していたが、今季は前半戦を治療に当てていたため、出場機会は得られなかった。復帰したのは10月21日の第18節、雨中の東海大戦。1-1で迎えた後半39分に投入されると、後半アディショナルタイム4分に右CKを打点の高いヘディングシュートで合わせ、劇的勝ち越しゴールを決めた。

 自らの復帰戦を劇的に彩った熊本はその試合から最終節までの5試合に出場して3得点の活躍。最終節の劇的な1部昇格と2部優勝の原動力になり、「チームに何もできていない悔しい気持ちを持ちながらずっとやっていたので、嬉しかった」と喜びを語った。

 山形入団については今季終盤5試合の活躍というよりは昨季の躍進が大きいという。古賀聡監督は「昨季から試合に出始めて、守備だけでなく得点も取って、特にヘディングでのゴールが多かった。そのイメージが強く、今季は終盤まで出られなかったが能力は間違いないと評価を頂いた」と打ち明けている。

 熊本は「話をもらったのは8月あたりで、自分自身は怪我をしていたので練習参加もできずに見学として行きました」と振り返る。「一回しか見学できていないし練習参加もできなかったけど、みんなで盛り上がっていて雰囲気も良かった」と入団の決め手を明かした。

 対戦してみたい選手には同期のMF秋山陽介(4年=流通経済大柏高)とFW武颯(4年=横浜FMユース)を挙げ、また東福岡高時代のチームメートたちの名前も口にしている。「木戸皓貴(明治大/福岡内定)や松田天馬(鹿屋体育大/湘南内定)もプロに行く。木戸はよく飯も行くし、同じJ2なので来季戦える。地元・福岡での戦いになれば親たちも見に来れるし、そこは楽しみですね」と胸を膨らませた。

 186㎝の高身長で空中戦やフィジカルの強さが魅力の熊本。守備面だけでなく、ロングフィードで攻撃の起点になり、またセットプレーでは高い得点力も発揮する。「自分の持ち味は気持ちを前面に押し出したプレー。他の選手との違いを見せて、山形の方々に元気を与えられるような選手になっていきたい」。来季、早大のハイタワーがJ2の制空権争いに参戦していく。

(取材・文 石川祐介)
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