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[MOM498]IPU・環太平洋大FW柴本慎也(4年)_勝負所で2得点決め、インカレ初勝利もたらす

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2得点でインカレ初勝利をもたらしたFW柴本慎也(4年=興國高)

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.13 全日本大学選手権1回戦 仙台大 2-3(延長) IPU・環太平洋大 上柚木公園]

 途中出場のFW柴本慎也(4年=興國高)がIPU・環太平洋大にインカレ初白星をもたらした。1-2と逆転を許した環太平洋大は後半27分に柴本を投入。すると同29分に自ら得たPKを決めて同点とすると、2-2で迎えた延長後半8分には再逆転弾をゴールに突き刺して劇的勝利を手にした。

 ベンチスタートの柴本は「先制できて勝てるかなって思ったんですけど、後半に逆転されて…」と振り返る。「これはまずいと思って、自分が出たら絶対に点を取って勝ってやろうって思っていました」と絶望的な状況でも前向きだったことを明かした。

 桂秀樹監督にも「性格的にも変な奴なんですよ」と言わしめる柴本。「どこか抜けているというか…物怖じせずにやれる奴。(絶望的な状況でも)やってやるぞっていうような」とその類まれな胆力に、指揮官も信頼を寄せていた。

 決勝点の場面でもその度胸は発揮された。延長後半8分、FW森園貴仁(2年=筑紫台高)のカウンターからパスを受けた柴本は、PA左に進入し右足を一閃。相手GKとの1対1でも冷静に決めてみせた。

「カウンターから味方が受けて前を向いたときに、ぼくと相手DFが1対1で。そのDFをかわしたらGKと1対1になる。前に向かって絶対に1点取ろうって気持ちでシュートを打ちました」とチャンスに臨むと、「でも冷静に判断はできていて。(PA内に)ドリブルしたときにGKのポジションがずれていて、ニアが空いていたので冷静にそっちに蹴りました」と千載一遇の場面でも確実にゴールを奪った。

「緊張は特に。やってやろうという気持ちで。常に準備していました」と飄々と語る柴本。その力の抜け方が功を奏し、環太平洋大のインカレ初勝利という快挙達成につながった。次戦からは未知の挑戦となる2回戦。対戦相手は強豪の流通経済大だが、「この調子で2回戦も勝って、できるだけみんなと一緒にサッカーをしたいです」とあくまでも変わらないその調子は、頼もしさすら感じさせるものだった。

(取材・文 石川祐介)
●第66回全日本大学選手権(インカレ)特集

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