[12.16 全日本大学選手権2回戦 順天堂大 4-1 九州産業大 浦安市陸]

　自慢のキックで電光石火の先制弾を奪ったが、終わってみれば力の差を感じる結果となった。九州産業大MF末永巧(3年=東福岡高)は目標であるプロサッカー選手になるため、そして先に夢舞台に身を投じた同期たちに追い付くため、さらなる成長を遂げて全国の舞台に戻ってくることを誓った。

　末永はインカレ2回戦の順天堂大戦、前半2分に自慢の右足から直接FKを放った。「試合の入りだったので、思い切って行こうと思った」と蹴り出したボールは、「事前の研究でGKが前に来るのは分かっていた」という駆け引きの末、巻いた軌道でゴール右隅へ。見事にネットを揺らし、チームを勇気づける貴重な先制弾となった。

　ところが、前半のうちに逆転を喫すると、自身も中盤でボールを奪われる場面が頻発。徐々に相手のプレッシャーに慣れてはきたものの、最終的に大量4失点で試合を終えてしまった。「手堅く戦いたかったが、相手が強かった。やりたいことができた部分もあれば、させてもらえない部分があった」と、全国の強豪との距離感を認識させられた。

「個で比べると、やっぱり関東と関西のチームが強いので、自分たちはチームでまとまらないといけない」。そう話す末永は「ここに戻ってきて、倒せるようにがんばりたい」と最終学年となる来季に全てを懸ける構えだ。

　そんなモチベーションの源泉は「プロになる」という目標。東福岡高で全国優勝を果たした世代の同期には、先にプロ入りしたFW中島賢星(横浜FM)、MF増山朝陽(神戸)がおり、刺激を受けているという。「来季しっかりがんばって、プロになるという目標を果たしたい。賢星や朝陽に負けたくない」と意気込んでいる。

(取材・文 竹内達也)

---

●第66回全日本大学選手権(インカレ)特集