beacon

常葉大浜松を率いる澤登正朗監督、全国の舞台で“堅守”に手応え掴む

このエントリーをはてなブックマークに追加

常葉大浜松を率いる澤登正朗監督

[12.16 全日本大学選手権2回戦 筑波大2-1常葉大学浜松キャンパス 夢の島]

 2013年から常葉大浜松を率いる澤登正朗監督。13日の1回戦では新潟医療福祉大に2-0と、就任5年目でインカレ初勝利を飾った。1回戦でも見せた守備力は今季を通して発揮されており、リーグ戦では全22試合で14失点とリーグ最少を記録。2年ぶりのリーグ優勝は最終節で逃したものの、首位との勝ち点差は「1」と最後まで粘りを見せた。

 堅守を武器に前回王者・筑波大に挑んだ常葉大浜松だが、前半20分に失点。しかし「1失点はしょうがないなって思っていました」とすかさずシステムを4-4-2から4-1-4-1に変更。「相手のギャップをうまく突くシステムに変えて、ある程度自分たちで主導権を握れた」と前半を振り返る。

 後半開始からプレスをかけて攻勢に出た常葉大浜松だが、後半36分に追加点を許してしまう。「後半の試合の入りも良く、その中で前がかりになったときに、簡単に失点してしまった」と悔やみつつも、澤登監督は「でもすぐに土井(智之)のミドルで1点返して、その後の決定機も数多く作れたってことを考えれば、よく最後まで諦めずに戦ってくれたかなって。成長したなって思います」と選手たちの伸びしろを認めていた。

 常葉大浜松を率い、澤登監督はチームの強みに堅守を見出した。「我々のストロングポイントは守備なんですよ。守備を構築していく中では、相手にボールを持たれる時間は当然多いんですけど。ただ、バランスは崩れないところが今年のチームでした」と明かす。

 続けて、「最後までブレずに戦えたっていうことは、選手の理解度も当然高かったということですし、そのトレーニングも理解しながら毎日毎日やってくれた。それがこういう結果につながっている」と今季の結果を分析する。しかし目標のベスト4には及ばず、結果は2回戦敗退。“ミスターエスパルス”で名を馳せた指揮官は「少し悔しさはありますけど」と前置きしつつ、「地方大と関東の強豪、特にNo.1といわれる筑波大に対してこれだけ圧力をかけられたということは、選手に対して誇りに思います」と力強く選手をねぎらった。

(取材・文 石川祐介)
●第66回全日本大学選手権(インカレ)特集

TOP