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[MOM507]関西大GK白澤慶志郎(4年)_「楽しめた」人生初のPK戦で2本ストップ

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GK白澤慶志郎(4年=関西大一高)はPK戦で2本をストップ

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.18 大学選手権準々決勝 順天堂大2-2(PK6-7)関西大 浦安]

 人生初のPK戦は「楽しかった」という。関西大(関西4)のゴールマウスを守ったGK白澤慶志郎(4年=関西大一高)はPK戦で2本をストップ。試合後は「絶対止めてやるという、それだけでした。PKの練習もしていたので、いつも通りできればいいかなと思っていた」と振り返り、充実の汗をぬぐった。

 コツコツ練習を積み重ねて、最終学年でゴールマウスを守るまでに成長した。高校は付属校の関大一高出身。高校時代は大阪府で16強が最高。個人的にも全国的に無名な存在だったが、エスカレーター式でそのまま進学し、名門サッカー部に足を踏み入れた。

 しかしレベルは高く、大学3年まではトップチームでの出場はなし。最終学年の今季になってようやく出場機会が巡ってきたが、総理大臣杯予選を兼ねた関西選手権以降は再び出場機会を失ってしまう。単純に競争に敗れただけだったが、後期リーグもほとんどを1学年下のGK安川魁(3年=履正社高)が使われ続けた。

 だがようやく11月18日の第11節で出番がやってきた。そして延期分の第6節も出場を続け、インカレに突入した。インカレでも守護神を任されたのは白澤だった。前田雅文監督は白澤について、「能力的にも無茶苦茶高いわけではない」と話すが、「とにかく真面目」と評価。「勉強とサッカーを両立している選手なので、そういうところが集中力を保ててる要因なのかなと思う」と大一番で力を発揮する4年生への信頼を語る。

 卒業後はIT企業への就職が決まっており、「近くにチームがあったらやろうかな」と話すも、本格的なサッカー活動にはピリオドを打つつもり。人生初のPK戦を経験して全国4強。充実度はサッカーキャリアのピークにあることは間違いない。「一戦一戦を戦うだけで3勝してきた。今まで通り戦ってあと2勝したい」。見えてきた頂点。サッカーキャリアの集大成を飾るべく、白澤の奮闘は続く。

(取材・文 児玉幸洋)
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