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U-20日本代表遠征から帰国翌日も順大FW旗手怜央は貫禄ゴール、関大MF牧野との「ライバル関係」も継続中

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FW旗手怜央が延長前半5分に勝ち越し弾を奪った順大だったが…

[12.18 大学選手権準々決勝 順天堂大2-2(PK6-7)関西大 浦安]

 貫禄のゴールだった。しかし順天堂大(関東2)の勝利には繋がらなかった。FW旗手怜央(2年=静岡学園高)は、「強いチームだなというのは思いました」と延長後半アディショナルタイムに同点弾を決めるなど、驚異的な粘りを見せた関西大(関西4)を素直に称えた。

 自身はU-20日本代表の一員として、先日までタイで行われていたM-150杯に出場。旗手は初戦のU-22タイ代表戦と3戦目のU-22ウズベキスタン代表戦に先発した。「森保(一監督)さんのサッカーは面白いし、選手の目線になっていろいろ言ってくれる。成長というか、もっとうまくなりたいという思いが強くなりました」。

 だが帰国したのは17日朝。インカレ初戦を勝ち上がったあとの合流。森保一監督がスタンドから見守った一戦だったが、流石にスタメンは外れ、後半13分からの出場になった。「体は重かった。思った以上に疲れていた」。

 ただそんな中でもゴールを決めたという決定力は、大学サッカー界では図抜けている。延長前半5分、右サイドからDF三国スティビアエブス(1年=青森山田高)が上げたクロスをFW松島奨真(4年=桐生一高)が折り返す。これを旗手が押し込んだ。

 勝てなかったことで喜びは半減だが、「自分的には出して動いてという課題だったところが出来てきた。自分の課題だった部分が上手く出せたのかなと思う」と、得点シーンだけを取り上げれば、手ごたえも口にした。

 この日は個人的にも楽しみにしていた試合だった。相手の関西大には、2年前の高校選抜で同僚だったMF牧野寛太(2年=履正社高)が所属。試合前からメッセージでやり取りをし、牧野が出場しなかったためにピッチでの再会はなかったが、試合後には固い握手で健闘をたたえ合っていた。

「この後一緒に温泉行くんです」(牧野)というほど、今でも親交の深い2人だが、サッカー面でも「追いつかれたくない」(旗手)、「今は向こうの方が上かなと思うけど、全然届かない距離ではない」(牧野)と意識し合えるライバル関係も継続中。「次こそはピッチで勝負したい」(牧野)という思いも共通認識。2人のライバル関係はこの先も続く。

(取材・文 児玉幸洋)
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