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[MOM512]法政大GK関口亮助(4年)_PK戦でスーパーセーブ、守護神は2冠に闘志燃やす

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GK関口亮助がPK戦でシュートストップ

[12.21 全日本大学選手権準決勝 関西大1-1(PK2-4)法政大 NACK]

 互いが猛攻を仕掛けた法政大関西大の準決勝は、法大GK関口亮助(4年=浦和ユース)の活躍が光った試合となった。

 法大は前半34分にFWディサロ燦シルヴァーノ(3年=三菱養和SCユース)のPKによる得点で先制に成功。しかし前半終了間際に失点して1-1となる。後半に入っても粘りを見せ続ける関大に対し、関口は「思い切りの良いチームだったので、これは長丁場になる」と覚悟したという。

「相手は自分たちの攻撃の隙を狙って蹴ってくるサッカーだった」と関口が振り返るように、法大は後半33分に絶体絶命のピンチを迎える。関大はロングボールからFW竹下玲王(4年=磐田U-18)が最終ラインを突破し、関口との1対1でPA左からゴール右隅を狙う。しかし関口は「相手がけっこう駆け引きをしてきたんですけど、最後にボールを見れて。ちょっと触れられた」とかろうじてはじき、ボールはゴール右ポストを叩いてピンチを脱した。

 その後も幾度と訪れたピンチに関口は「最後の最後までDFが体を張ってコースを限定してくれた。シュートとかも反応しやすかったですし、仲間のおかげです」と周囲の助力を強調。試合は延長前後半を過ぎても1-1のまま、PK戦に突入する。

 PK戦を前にした関口を見て、法大の長山一也監督は「すごく良い顔をしていたので、いけるかなと思った」と勝利を予感したという。実際に、関口は「PK戦はGKが失敗することはあまりなくて、ヒーローになるかならないか。気持ち良くやらせてもらいました」とプレッシャーを感じることなくPK戦に挑んだ。

「持っているか持っていないかだったら、持っている」と自身について語る関口。読みは見事に的中し、関大の3人目のキッカー・MF鈴木拳士郎(4年=磐田U-18)のゴール右へのシュートを横っ飛びでセーブした。また、4人目のDF鯉沼晃(4年=大宮ユース)のシュートは大きく枠外にはずれ、まさしく“持っている”様を見せつけて法大を決勝進出に導いた。

 決勝の流通経済大は因縁の相手だ。「1年生のころ、総理大臣杯の決勝で流経大に1-2で負けた」と振り返る。応援席で見届けたその瞬間を思い出しつつ、「全国大会の決勝っていうのは勝たないと意味がない」と強い思いを語った。今夏にはその大臣杯を制し、「みんな自信がついた。同点に追いつかれても、みんなで下を向くことなくやり続けられた」と心強い仲間たちとともに、今度はインカレの決勝まで到達。「(法大は)2冠を取ったことがない。自分たちが法大の歴史を新しくつくろうと思います」と“勝たないと意味がない”最後の一戦に向け、関口は激しく闘志を燃やしている。

(取材・文 石川祐介)
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