beacon

[MOM2361]矢板中央MF飯島翼(2年)_昌平沈める左足FK弾!“ゴラッソ” で念願のプリンス昇格へ前進!

このエントリーをはてなブックマークに追加

後半34分、矢板中央高MF飯島翼が左足FKを決める

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.23 高円宮杯プリンスリーグ関東参入戦1回戦 矢板中央高 2-0 昌平高 埼玉第2G]

 会場をどよめかせるような、スーパーFK弾。矢板中央高の高橋健二監督も「私もびっくりしました。ゴラッソでしたね」と評した一撃は、咄嗟の好判断がもたらしたものだった。後半34分、矢板中央はMF松井蓮之(3年)が敵陣中央右寄りの位置でFKを獲得。これを交代出場の10番MF飯島翼(2年)が左足で狙うと、左上隅を突いた一撃はクロスバーを叩いてそのままゴールラインを越えた。

「クロスバーに当たったところは見えたんですけれども」ゴールに入ったところは見えなかったという。だが、チームメートの興奮を見てゴールを確信した10番は「素が出ましたね」と、珍しく歓喜の雄叫び。大応援を繰り広げていた控え選手の下へ駆け寄り、喜びを爆発させていた。

 シュートコースは蹴る直前の判断で変更。当初はニアサイドを狙っていたが、「味方がファーに流れたので、『何となく』なんですけれども、ファーに打つのを決めて。感覚で変えました」。その判断変更が功を奏し、昌平高の名手・緑川光希(3年)を破るファインショットとなった。

 得意の左足から繰り出すラストパスやDFにさらすようにボールを運ぶドリブルで存在感を放つ2年生エース。前線の選手層が特に厚いチームの中で、この日は交代出場となったが、「前半とかの苦しい時間帯に攻め込まれてもGKがセーブしてくれたり、守ってくれていた。自分が出て結果を残さないといけないと思った」というレフティーは、個人技でカウンターの中心となりつつ、見事なFK弾で勝利の立役者となった。

 高卒即プロ入りを目指す10番の、プリンスリーグ関東昇格への思いはとても強い。前夜は緊張のあまり寝られなかったというほどだ。「(自身が成長するためにも)高いレベルでやりたいんで、懸ける思いが強かった」と飯島。決勝点はその思いを表現するような“ゴラッソ”だった。プリンスリーグ昇格まであと1勝。この日、選手権の有力校・昌平高を沈めたエースが、2日後の参入決定戦(対日本航空高)でもチームを白星へ導く。
 
(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2017

TOP