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U-15日本代表FWが10月にSB転向…清水JY花田耀祐「将来に役立つと思う」

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FW花田耀祐がSBで奮闘した

[12.26 高円宮杯全日本ユース(U-15) 清水0-1鳥栖 味フィ西]

 突然の通告だったため、「落ち込んだ」という。清水エスパルスジュニアユースは9月に本来右SBを務めていたMF宮原秀仁が退団。DF田島詳基が右膝を骨折してしまったこともあり、CBやSBの人選に頭を悩ませた。そこで白羽の矢が立てられたのが、FW花田耀祐だった。

 FWへの強いこだわりがあったこと、そして守備を苦手としていたことで、当初は「なんで俺がやんなきゃいけないんだ」と葛藤があったという。ただ10月半ばの転向。中学最後の大会である高円宮杯に向けた大事な時期だったこともあり、「後ろも勉強」と自分に言い聞かせて、チームのためにプレーした。

 JYで最後の試合になった準決勝の失点の場面は自身のサイドを崩されてのものだった。これについては「警戒していたけど、簡単にクロスを上げられてしまった」と悔やんだ花田だが、「自分の攻撃力が生かせるので、今大会はSBで勝負しようと思っていた。大会前は上げられなかったクロスが上げられた。SBとして成長できたんじゃないかな」と今大会で得た手ごたえも語る。

 ユース昇格後はまずは「FWで勝負したい」という考えを通すつもりでいる。今年4月にU-15日本代表のウズベキスタン遠征を経験したプライドもある。ただ昨年3冠を制した世代と一緒にプレーしたことで、ユースのレベルの高さも実感しており、「試合に出れるなら、(SBでもFWでも)どちらでもいい」という本音もある。「幅広い方が将来にも役立つと思う」。ただしどちらもできたという経験は、必ず未来へのプラスになるはずだ。

(取材・文 児玉幸洋)
●高円宮杯第29回全日本ユース(U-15)選手権特集ページ

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